Excelでは、数の表現方法(進数)を簡単に変換できる関数が多数用意されています。
その中でも HEX2DEC関数 は、16進数(0〜9とA〜Fで表す数)を10進数(普段使う数)に変換 できる便利な関数です。
HEX2DEC関数とは?
HEX2DEC関数 は、16進数を10進数に変換する関数です。
16進数は、1桁で0〜15を表す進数で、10〜15を A〜F のアルファベットで表します。
書式
=HEX2DEC(数値)
引数の説明
- 数値:変換したい16進数を文字列または数値として指定します。
使用例①:16進数を10進数に変換する
| A列(16進数) | 結果(10進数) |
|---|---|
| A | 10 |
| F | 15 |
| 1A | 26 |
| 3F | 63 |
Excelが自動で16進数を10進数に変換します。
たとえば「1A」は、
1×16¹ + 10×16⁰ = 26
となり、結果は「26」と表示されます。
使用例②:負の値を変換する(符号付きの2の補数)
| A列(16進数) | 結果(10進数) |
|---|---|
| FFFFFFFFFF | -1 |
| FFFFFFFFFB | -5 |
16進数の 先頭が「F」から始まる場合、内部的には最上位ビット(左端)が 1 になっており、Excelではそれを 負の数(符号付き2の補数表現) として扱います。
そのため「FFFFFFFFFB」は、実際には -5 として表示されます。
注意点
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 入力できるのは10桁まで | それ以上の桁を入力すると #NUM! エラーになります。 |
| A〜F は大文字・小文字どちらでもOK | Excelが自動で認識します。 |
| 結果は数値として返される | 他の計算にそのまま使用可能です。 |
| 小数や文字列は対応していない | 整数のみ変換できます。 |
関連関数
| 関数 | 説明 |
|---|---|
| HEX2BIN | 16進数を2進数に変換する |
| HEX2OCT | 16進数を8進数に変換する |
| DEC2HEX | 10進数を16進数に変換する |
| DECIMAL | 文字列で表された任意の進数を10進数に変換する |
まとめ
HEX2DEC関数 は、Excelで 16進数を10進数に変換する関数 です。
複雑な進数変換を手計算せずに一瞬で処理でき、データ通信・ネットワーク設定・プログラミングの学習など、さまざまな分野で役立ちます。
特に、符号付き2の補数を理解しておくと、Excelで扱う数値変換の仕組みがより深く理解できるでしょう。
