数値の2乗を使った計算で、2つの配列の各要素の2乗を足し合わせた合計を求めたいときに便利なのが「SUMX2PY2関数」です。
統計分析やベクトル演算など、数学的な処理を簡単に行える関数です。
この記事では、SUMX2PY2関数の使い方、他の関数との違い、具体的な活用例をわかりやすく解説します。
SUMX2PY2関数とは?
SUMX2PY2関数は、2つの配列内の値をそれぞれ2乗し、同じ位置にある値同士を加算してから、すべて合計する関数です。
書式
=SUMX2PY2(array_x, array_y)
引数の意味
- array_x:1つ目の数値配列(または範囲)
- array_y:2つ目の数値配列(または範囲)
※両方の配列は同じ長さである必要があります。
計算の仕組み
SUMX2PY2 は、以下のように計算されます:
X1² + Y1² + X2² + Y2² + X3² + Y3² + …
例:
X列:{2, 3, 4}
Y列:{5, 6, 7}
→ 計算:2² + 5² + 3² + 6² + 4² + 7² = 4 + 25 + 9 + 36 + 16 + 49 = 139
=SUMX2PY2(A2:A4, B2:B4)
よくある活用例
1. 2変数の長さを合算(ベクトルの合成長さ)
ベクトルXとYの各成分の2乗和を合計したいときに使います。
2. 2軸成分のエネルギー合計
物理量や2軸加速度の合成エネルギーを求めるときにも便利です。
注意点
- 配列の長さが異なるとエラーになります
- 非数値データ(文字列など)が含まれると無視されます
- 空白セルは「0」として扱われる
関連関数
関数 | 内容 |
---|---|
SUMSQ | 1つの配列・値の2乗を合計 |
SUMX2MY2 | 配列Xの2乗から配列Yの2乗を引いた結果を合計 |
SUMXMY2 | 配列XとYの差の2乗を合計((X−Y)² の合計) |
SQRT | 平方根を求める(ベクトル長計算に併用) |
まとめ
SUMX2PY2関数は、2つの数値配列の各要素を2乗して加算する処理を一括で行える便利な関数です。
ベクトル計算、統計処理、加速度や物理演算の簡略化に活用できます。