Excelで数値を扱う際、通常はアラビア数字(1, 2, 3…)で表示されますが、ローマ数字(I, II, III…) で表したいケースもあります。例えば、目次や章番号、特定のデザイン用途でローマ数字が必要なときに便利なのが ROMAN関数 です。本記事では、ROMAN関数の基本的な使い方や変換スタイル、活用例をわかりやすく解説します。
ROMAN関数とは?
ROMAN関数は、指定した数値をローマ数字に変換して文字列として返す関数です。
- 1 → I
- 4 → IV
- 9 → IX
- 10 → X
- 50 → L
- 100 → C
- 500 → D
- 1000 → M
というように、ローマ数字のルールに従って変換されます。
書式
=ROMAN(数値, [形式])
=ROMAN(数値, [形式])
- 数値:変換する正の数値を指定(1~3999の範囲)。
- 形式(省略可):ローマ数字の簡略化レベルを0~4またはTRUE/FALSEで指定。
- 0、TRUEまたは省略:古典的な完全形式
- 1~3:数字が大きくなるにつれて簡略化
- 4、FALSE:最も簡略化
使用例
- 基本的な変換
=ROMAN(2024)
→ 結果:MMXXIV
- 簡略化スタイルの指定
=ROMAN(2024,4)
→ 結果:MMXXIV
(一部の表記がより短縮されます) - 章番号の表示
- A1セルに「1」「2」「3」と入力し、B1セルに次の数式を設定:
=ROMAN(A1)
→ 結果:I, II, III …
- A1セルに「1」「2」「3」と入力し、B1セルに次の数式を設定:
活用例
- 目次や章番号の作成
書籍や資料の章番号をローマ数字で表示可能。 - デザイン性の高い資料作成
プレゼンやパンフレットでローマ数字を使って見た目を整える。 - 特定の文化的・歴史的コンテンツの表現
年号や記念日表記にローマ数字を活用。
注意点
- 結果は文字列
数値として計算には使えません。 - 簡略化レベルによる違い
形式引数でローマ数字の表記スタイルを制御可能。
関連関数
- ARABIC関数:ローマ数字をアラビア数字に変換
- TEXT関数:数値を文字列として書式設定
まとめ
ROMAN関数は、数値をローマ数字に変換して文字列として返す便利な関数です。
- 書式:
=ROMAN(数値, [形式])
- 章番号や目次、装飾的な用途に活用可能
- ARABIC関数と組み合わせれば相互変換も可能