MIRR関数 は、再投資率と資金調達コストを考慮した投資の利回り(修正内部収益率)を求める関数です。
通常のIRR関数は、すべての収益が同じ利率で再投資されるという前提で計算されます。しかし、実際の投資ではそのような前提が必ずしも成り立つとは限りません。
MIRR関数を使うことで、より現実的な条件を反映した投資利回りを計算できます。
MIRR関数とは?
MIRR(Modified Internal Rate of Return:修正内部収益率)は、IRRの欠点を補うために使われる指標です。
投資によって得られる収益は一定の利率で再投資されるとは限らないため、MIRRでは次の2つの利率を分けて設定します。
- 資金調達コスト(借入利率など)
- 再投資利率(収益を再投資する利率)
この2つを考慮することで、より実務に近い投資利回りを求めることができます。
書式
MIRR関数の書式は次のとおりです。
=MIRR(値, 資金調達率, 再投資率)
引数の説明
- 値:キャッシュフローの配列またはセル範囲を指定します。
初期投資はマイナス、収益はプラスの値で入力します。 - 資金調達率:投資資金を調達するためのコスト(借入金利など)を指定します。
- 再投資率:投資によって得られた収益を再投資する際の利率を指定します。
MIRR関数の使い方
たとえば、次のような投資を評価する場合を考えます。
・初期投資:-1,000,000円
・1年後:400,000円
・2年後:400,000円
・3年後:400,000円
資金調達率:5%
再投資率:6%
Excelでは次のように入力します。

=MIRR(B3:B6,0.05,0.06)
この計算によって、再投資条件を考慮した投資利回りが求められます。

結果、この投資の修正内部収益率は 年利約8.4% であることが分かります。
活用例
MIRR関数は、企業の設備投資やプロジェクト評価などでよく利用されます。
IRRでは再投資利率が過大に評価される場合がありますが、MIRRを使えばより現実的な利回りを算出できます。
また、複数の投資案を比較する際にも、資金調達コストを考慮した評価が可能になります。
注意点
MIRR関数では、キャッシュフローに必ずマイナス(投資)とプラス(収益)の両方が含まれている必要があります。
どちらか一方だけの場合は計算できません。
また、資金調達率と再投資率は実際の条件に近い値を設定することが重要です。
不適切な利率を設定すると、投資評価が現実と大きくずれてしまう可能性があります。
関連関数
| 関数名 | 説明 |
|---|---|
| IRR関数 | 投資の内部収益率を求める |
| XIRR関数 | 不規則な日付の内部収益率を求める |
| NPV関数 | キャッシュフローの現在価値を求める |
| XNPV関数 | 不規則な日付の現在価値を求める |
| RATE関数 | 定期支払いの利率を求める |
まとめ
MIRR関数は、資金調達率と再投資率を考慮して、より現実的な投資利回りを求める関数です。
IRR関数の欠点を補う指標として、企業の投資判断やプロジェクト評価でよく利用されます。
再投資条件を考慮した投資分析を行う場合には、MIRR関数を活用することでより正確な評価が可能になります。
