IRR関数 は、投資によって得られる収益率(内部収益率)を求める関数です。
投資判断では、将来得られる収益がどの程度の利回りになるのかを知ることが重要です。
IRR関数を使えば、複数のキャッシュフローをもとに、投資の実質的な利回りを簡単に計算できます。
設備投資の評価や事業計画の分析など、実務でもよく使われる関数のひとつです。
IRR関数とは?
IRR(Internal Rate of Return:内部収益率)とは、投資の正味現在価値(NPV)が0になる利率のことです。
簡単に言うと、「この投資は年利何%の価値があるか」を示す指標です。
IRRが高いほど投資効率が良いと判断され、企業の投資判断や資産運用の分析でよく利用されます。
書式
IRR関数の書式は次のとおりです。
=IRR(値, [推定値])
引数の説明
- 値:キャッシュフローの配列またはセル範囲を指定します。
通常は最初に初期投資(マイナス)、その後に収益(プラス)を入力します。 - 推定値(省略可):収益率の推定値を指定します。
省略した場合、Excelは10%を初期値として計算を開始します。
IRR関数の使い方
たとえば、次のような投資を評価する場合を考えます。
・初期投資:-1,000,000円
・1年後:400,000円
・2年後:400,000円
・3年後:400,000円

Excelでは次のように入力します。
=IRR(B3:E3)
計算結果は 約9.7% となります。
つまり、この投資は年平均で約9.7%の利回りに相当することになります。

活用例
IRR関数は、複数の投資案を比較する際に役立ちます。
それぞれの投資の内部収益率を計算することで、どの投資がより効率的かを判断できます。
また、設備投資や新規事業の採算性評価にもよく利用されます。
IRRが資本コストや目標利回りを上回っていれば、その投資は実行する価値があると判断されることが多いです。
注意点
IRR関数では、キャッシュフローの最初に必ずマイナスの値(初期投資)を含める必要があります。
すべての値が同じ符号の場合、IRRは計算できません。
また、キャッシュフローのタイミングは「一定間隔」であることが前提です。
日付が不規則な場合は、XIRR関数を使用します。
さらに、キャッシュフローの符号が複数回変わる場合、IRRが複数存在する可能性があります。
関連関数
| 関数名 | 説明 |
|---|---|
| NPV関数 | キャッシュフローの現在価値を求める |
| XIRR関数 | 不規則な日付の内部収益率を求める |
| XNPV関数 | 不規則な日付の現在価値を求める |
| MIRR関数 | 再投資率を考慮した内部収益率を求める |
| RATE関数 | 定期支払いの利率を求める |
まとめ
IRR関数は、複数のキャッシュフローをもとに、投資の収益率(内部収益率)を求める関数です。
投資や事業計画の採算性を判断する際に重要な指標となります。
IRRが高いほど投資効率が良いと判断されるため、複数の投資案を比較する際にも役立つ関数です。

