Excelでデータを管理していると、「特定の値を探して、その値に対応する情報を取得したい」という場面がよくあります。代表的な検索関数には VLOOKUP や HLOOKUP がありますが、LOOKUP関数 はよりシンプルな構文で検索と値の取得が可能です。この記事では、LOOKUP関数の基本的な使い方から実務での活用例までわかりやすく解説します。
LOOKUP関数とは?
LOOKUP関数は、指定した範囲で検索値を探し、一致または近似する値を見つけ、その位置に対応する結果を返す関数です。
- 縦方向・横方向どちらにも対応可能
- 検索値が正確に見つからない場合は検索値以下の最大値を返す
- 新しい関数である VLOOKUP や HLOOKUP に比べ、より単純で古い形式の関数です
- 検索範囲は昇順に並べる必要あり、昇順でないと正しく動作しません
書式
LOOKUP関数にはベクトル形式と配列形式の2種類がありますが、一般的にはベクトル形式がよく使われます。
1. ベクトル形式(よく使う形式)
=LOOKUP(検索値, 検索範囲, 結果範囲)
- 検索値:探したい値
- 検索範囲:検索するセル範囲(1行または1列)
- 結果範囲:検索範囲と同じサイズの範囲で、対応する値を返す
2. 配列形式
=LOOKUP(検索値, 配列)
- 検索値:探したい値
- 配列:最初の行または列で検索し、最後の行または列から対応する値を返す
使用例(ベクトル形式)
- 縦方向の検索
=LOOKUP(80, A2:A6, B2:B6)
- A2:A6で80を探し、B2:B6の同じ行から値を返す
- 80がなければ80以下の最大の値の行を参照
- 横方向の検索
=LOOKUP("商品C", A1:E1, A2:E2)
- A1:E1で「商品C」を探し、A2:E2の同じ列から値を返す
活用例
- 得点表から評価を取得
例:得点に応じて「A評価」「B評価」を返す - 売上データから商品名を検索
- 範囲に応じた区分分け
注意点
- 検索範囲は昇順に並べる必要あり
昇順でないと正しく動作しません。 - 完全一致の指定は不可
LOOKUPは常に近似一致で動作します。 - VLOOKUPやHLOOKUPのほうが使いやすい場合あり
完全一致や列番号指定などが必要ならVLOOKUP/HLOOKUPが便利です。
関連関数
- VLOOKUP関数:縦方向に検索して値を取得
- HLOOKUP関数:横方向に検索して値を取得
- XLOOKUP関数:LOOKUP関数の後継で完全一致にも対応
まとめ
LOOKUP関数は、検索値に対応する値を取得するシンプルな関数です。
- 書式:
=LOOKUP(検索値, 検索範囲, 結果範囲)
- 常に近似一致で動作し、検索範囲は昇順で並べる必要あり
- VLOOKUPやXLOOKUPのほうが柔軟な場面も多い