日本語を含むデータをExcelで扱う際、半角と全角が混ざっていると見た目が揃わなかったり、検索や集計で不一致が発生することがあります。そんなときに便利なのが JIS関数 です。この関数を使えば、文字列中の半角英数字やカタカナを全角に統一できます。本記事では、JIS関数の基本的な使い方と活用例、注意点をわかりやすく解説します。
JIS関数とは?
JIS関数は、文字列中の半角英数字や半角カタカナを全角に変換する関数です。
- 英数字 → 全角英数字
- 半角カタカナ → 全角カタカナ
- 漢字やひらがななどは変換されません
※ 日本語版Excelでのみ利用可能です。
書式
=JIS(文字列)
- 文字列:全角に変換したい文字列やセル参照を指定します。
使用例
- 半角英数字を全角に変換
=JIS("ABC123")
→ 結果:ABC123
- 半角カタカナを全角に変換
=JIS("カタカナ")
→ 結果:カタカナ
- セル参照での変換
- A1セルに
エクセル2025
がある場合=JIS(A1)
→ 結果:エクセル2025
- A1セルに
活用例
- データの統一
半角・全角が混在している名簿や住所録を全角に統一し、検索や並べ替えを正しく行えるようにします。 - 帳票の見た目を整える
報告書や印刷用データで文字幅を揃えて見やすくできます。 - システム入力前のデータ整形
全角文字が必要なシステムへのデータ投入前に、一括で変換可能です。
注意点
- ASCII文字のみ全角に変換
英数字・半角カタカナが対象であり、ひらがな・漢字・記号は変換されません。
関連関数
- ASC関数:全角英数字・カタカナを半角に変換
- CLEAN関数:不要な制御文字を削除
- SUBSTITUTE関数:特定の文字を置き換え
まとめ
JIS関数は、文字列中の半角英数字やカタカナを全角に変換して統一する関数です。
- 書式:
=JIS(文字列)
- 名簿や帳票データの見た目や一致性の向上に便利
- 日本語版Excelでのみ利用可能