Excelで複数の数値の「最大公約数(GCD:Greatest Common Divisor)」を求めたいときに使えるのがGCD関数です。
数の比率をそろえたり、分数の簡略化などに使える便利な関数です。
GCD関数の書式
=GCD(数値1, [数値2], ...)
引数の説明
引数 | 内容 |
---|---|
数値1~n | 最大公約数を求めたい1つ以上の数値 |
基本的な使い方
例1:2つの数値の最大公約数を求める
=GCD(12, 8) → 4
例2:3つ以上の数値もOK
=GCD(24, 36, 60) → 12
活用例
分数の約分
たとえば「12/8」という分数を約分したい場合:
- 最大公約数:
=GCD(12, 8)
→ 4 - 分子と分母をそれぞれ
4
で割る →3/2
仕事や作業の周期計算(同じ作業を何人かで分担するなど)
例:「3日ごとの作業」と「5日ごとの作業」が同じ日に重なる最小の日数を求めるには
LCM関数
(最小公倍数)が必要。GCD
と対比して使える。
注意点
- 小数や負の数を指定すると切り捨てられ、正の整数として扱われます。
- すべての引数が
0
の場合、エラー(#NUM!
)になります。 - 空白セルや文字列を含むとエラーになるので注意。
GCD関数とLCM関数の違い
関数名 | 意味 | 例(12と8) |
---|---|---|
GCD | 最大公約数 | 4 |
LCM | 最小公倍数 | 24 |
まとめ
- GCD関数は、複数の数値の最大公約数を求めるための関数
- 分数の約分や比率の簡略化に便利
- LCM関数とセットで覚えると、周期や分担の問題にも活用できる