パソコンやシステムの世界では、2進数(0と1だけで表す数) がよく使われます。
Excelでは、通常の数字(10進数)を 2進数 に変換したいときに使える便利な関数があります。
それが DEC2BIN関数(デシマル・トゥ・バイナリ関数) です。
数字の仕組みを理解したり、システム開発でビットを扱うときに役立つ関数です。
DEC2BIN関数とは?
DEC2BIN関数 は、10進数(通常の数)を2進数(0と1のみで構成される数)に変換する関数です。
数値の変換を自動で行ってくれるため、手動で計算する必要がありません。
書式
=DEC2BIN(数値, [桁数])
引数の説明
- 数値:変換したい10進数の値を指定します。(有効範囲 –512〜511)
- 桁数(省略可):桁数を指定すると、足りない分は先頭に0が付加されます。
使用例①:10進数を2進数に変換する
=DEC2BIN(B3)

=DEC2BIN(B3) と入力すると、10進数の「5」が「101」に変換されます。
Excelが自動的に 2進数表記(0と1のみ) にしてくれるため、手動で変換する手間がありません。
使用例②:桁数を指定して変換する
=DEC2BIN(B3, 8)

2進数を固定桁で扱いたい場合(例:8桁)には、第2引数に「8」を指定します。
桁数が足りない分は、先頭に自動で0が追加されるため、データ整形に役立ちます。
使用例③:負の数を2進数に変換する
=DEC2BIN(B3)

負の数を変換した場合、Excelは 2の補数表現(符号付きの2進数) で結果を返します。
桁数は常に10桁となり、内部的な符号ビットを含んだ形式です。
注意点
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 数値範囲 | 入力できる数値は –512〜511 のみ。範囲外は #NUM! エラーになります。 |
| 小数は不可 | 小数を入力すると自動で切り捨てられます。 |
| 文字列扱い | 結果は「文字列」として返されます(0と1の数値ではありません)。 |
関連関数
| 関数 | 説明 |
|---|---|
| DEC2OCT | 10進数を8進数に変換する |
| DEC2HEX | 10進数を16進数に変換する |
| BIN2DEC | 2進数を10進数に変換する |
| BIN2HEX | 2進数を16進数に変換する |
まとめ
DEC2BIN関数 は、Excelで 10進数を2進数に変換するシンプルな関数 です。
桁数を指定して出力できるため、プログラムのビット表現、コード管理、データ検証などにも応用できます。
普段の業務で使う機会は多くありませんが、データ処理や情報技術の学習を進めるうえで、仕組みを理解しておくとExcel活用の幅がぐっと広がります。
