Excel関数入門:CEILING.MATH関数【正負を考慮した切り上げ】

CEILING.MATH関数は、数値を指定した倍数の最小の整数に切り上げる関数です。
特に、正の数・負の数ともに柔軟に対応できるため、丸め処理に便利な関数です。


CEILING.MATH関数の書式

=CEILING.MATH(数値, [基準値], [モード])

引数の説明

引数内容
数値切り上げたい元の数値
基準値(省略可能)切り上げる倍数(既定値は1)
モード(省略可能)負の数に対する丸め方向を制御(0 = 遠ざける、非0 = 近づける)

基本的な使い方

例1:正の数を10の倍数に切り上げ

=CEILING.MATH(27, 10) → 30

例2:小数を0.5の倍数に切り上げ

=CEILING.MATH(2.3, 0.5) → 2.5

例3:負の数を処理(モード指定あり)

=CEILING.MATH(-5.2, 1, 0) → -5  (0に近づける)
=CEILING.MATH(-5.2, 1, 1) → -6  (0から遠ざける)

モードを使うことで、負の値を「0に近づける」か「0から遠ざける」かを調整できます。


よくある活用例

● 売上を100円単位で切り上げたい

=CEILING.MATH(A2, 100)

→ 例:A2 = 2350 → 結果:2400


● 工数や時間の処理(15分単位など)

=CEILING.MATH(2.83, 0.25) → 3.00

注意点

  • 既定では「常に切り上げ」
  • 負の値で0から遠ざかる方向場合は、モードに1を指定
  • CEILING.MATH は Excel 2013以降の関数

まとめ

  • CEILING.MATH は、数値を指定した倍数に切り上げるための柔軟な関数。
  • モード引数を活用することで、負の数にも自在に対応可能。
  • 金額の丸め処理、時間・単位管理など多様な場面で活躍します。