Excelでは、数値・文字列・日付・エラー値など、さまざまな種類のデータを扱います。
その中で「セルの内容が数値かどうか」を判定したい場面は意外と多くあります。
例えば「計算対象は数値だけにしたい」「文字列が入力されたときは別の処理をしたい」といったケースです。そんなときに役立つのが ISNUMBER関数 です。
本記事では、ISNUMBER関数の基本から使用例、注意点までを解説します。
ISNUMBER関数とは?
ISNUMBER関数は、指定したセルや値が「数値」であるかどうかを調べ、
TRUEまたはFALSEを返す関数です。
- 数値(整数、小数、負数、日付や時刻のシリアル値を含む) → TRUE
- 数値以外(文字列、空白、エラー、論理値) → FALSE
書式
=ISNUMBER(値)
引数の説明
- 値:判定対象となるセル参照や値を指定します。
ISNUMBER関数の使い方
数値かどうかを判定する

ISNUMBER関数は、「指定したセルが数値かどうか」を判定し、
結果としてTRUE(数値)またはFALSE(数値でない)を返します。
数値と判断されるのは、次のようなケースです
数値と判断されるケース
- 整数や小数(例:123、45.6)
- 日付(例:2024/11/08)
→ Excel内部では日付は「シリアル値」という数値で管理されているため
一方、「数値ではない」と判断されるのは
数値と判断されないケース
- 文字列(例:”Excel”、”100”)
- エラー値や論理値(#N/A、TRUEなど)
- 空白セル
たとえば、セルB8の「”100″」のように見た目は数字でも、文字列扱いの場合はFALSEになります。
活用例
- 入力チェック
=IF(ISNUMBER(A1), "数値です", "数値ではありません")→ A1が数値なら「数値です」、そうでなければ「数値ではありません」と表示 - 検索関数と組み合わせ
SEARCHやFIND関数と併用し、特定の文字列がセルに含まれているかどうかを判定できます。 - 数値のみ計算対象にする
入力が数値のときだけ計算を実行する処理を作成できます。
注意点
- 日付や時刻も数値として判定される
Excelの日付はシリアル値、時刻は1日の小数で管理されているため、ISNUMBERはTRUEを返します。 - 空文字はFALSE
数式で""が返された場合は文字列として扱われ、FALSEになります。 - TRUE/FALSEは数値でない
論理値は数値ではないため、ISNUMBERはFALSEを返します。
関連関数
| ISTEXT関数 | 文字列かどうかを判定 |
| ISNONTEXT関数 | 文字列以外かどうかを判定 |
| ISBLANK関数 | 空白セルかどうかを判定 |
| ISERROR関数 | エラーかどうかを判定 |
| TYPE関数 | セルのデータ型を数値コードで返す |
まとめ
ISNUMBER関数は、セルの内容が数値かどうかを判定するシンプルで便利な関数です。
TRUE・FALSE の結果で判定できるため、IF関数との組み合わせによる入力チェックや、
計算処理の分岐など、実務でも幅広く活用できます。
見た目が数字でも文字列として扱われているケースは多いため、
データの正確性を保つためにも、ISNUMBER関数は覚えておくと非常に役立ちます。