Excelで金額データを扱うとき、数値をそのまま表示するのではなく、通貨形式にして見やすくしたい場合があります。そんなときに便利なのが YEN関数 です。数値を円マーク付きの通貨形式に変換し、桁区切りや小数点以下の桁数も指定できます。本記事では、YEN関数の使い方や活用例、注意点をわかりやすく解説します。
YEN関数とは？
YEN関数は、指定した数値を円通貨形式の文字列に変換する関数です。
- 数値に自動で 円マーク（¥） を付与
- 桁区切りや小数点以下の桁数も指定可能
- 結果は「数値」ではなく文字列として返されます
書式
=YEN(数値, [小数点以下の桁数])
- 数値：円通貨形式に変換したい数値やセル参照を指定
- 小数点以下の桁数（省略可）：表示する小数点以下の桁数を指定します。省略時は小数なしで表示
使用例
- 整数を円通貨形式に変換
=YEN(123456)→ 結果：¥123,456 - 小数点以下2桁まで表示
=YEN(123456.789, 2)→ 結果：¥123,456.79 - セル参照を利用
- A1セルに
5000がある場合=YEN(A1)→ 結果：¥5,000
- A1セルに
活用例
- 金額データの見やすい表示
数値を円マーク付きに変換し、見やすい帳票やレポートを作成可能。 - 桁区切り・小数点表示の制御
会計資料や売上レポートで小数点以下の桁数を統一できます。 - テキスト形式での金額表示
他のテキストデータと結合して表示する際に便利です。
注意点
- 結果は文字列
YEN関数の出力は文字列扱いのため、そのままでは計算に使えません。計算用には元の数値を使用する必要があります。 - セルの通貨表示形式とは異なる
セルの[表示形式] → [通貨] でも同様の見た目にできますが、YEN関数は文字列として返します。
関連関数
- DOLLAR関数：ドル通貨形式に変換
- TEXT関数：書式指定で文字列変換
- FIXED関数：小数点以下の桁数を指定して数値を文字列に変換
まとめ
YEN関数は、数値を円通貨形式の文字列に変換して表示する関数です。
- 書式：
=YEN(数値, [小数点以下の桁数]) - 帳票やレポートの見た目を整えるのに便利
- 出力は文字列扱いのため、計算用データには注意