Excelで「時」「分」「秒」を別々に入力してあるデータを、ひとつの時刻データにまとめたいときに便利なのが TIME関数 です。
シリアル値の仕組みを意識しなくても直感的に時刻を作れるため、日報や勤怠管理などでよく使われます。
TIME関数とは?
TIME関数は、指定した時・分・秒から時刻データを作成する関数です。
Excel内部では時刻は「1日=1.0」のシリアル値で管理されているため、TIME関数を使うと正しく変換できます。
書式
=TIME(時, 分, 秒)
- 時:0~23の整数(24以上や負の数でも指定可能、繰り上げ・繰り下げ処理される)
- 分:0~59(同上、60以上を入力すると時間に繰り上げ)
- 秒:0~59(同上、60以上を入力すると分に繰り上げ)
使用例
例1:単純に時刻を作る
=TIME(14, 30, 0)
→ 14:30:00(午後2時30分)
例2:セルの値を使う
セルA2=9、B2=45、C2=20 と入力されている場合:
=TIME(A2, B2, C2)
→ 09:45:20
例3:範囲外の数値を指定
=TIME(25, 0, 0)
→ 翌日の 1:00:00 (25時=翌日1時に自動換算)
=TIME(10, 75, 0)
→ 11:15:00 (75分=1時間15分に換算)
活用例
✅ 勤怠管理
「出勤時刻」と「退勤時刻」を整数で入力しておき、TIME関数でまとめて時刻データに変換すれば、労働時間の差を計算しやすくなります。
✅ 時間の加算・減算
=TIME(9,0,0) + TIME(1,30,0)
→ 10:30:00(9時に1時間30分を加算)
✅ データ整形
外部から取り込んだCSVファイルなどで、時・分・秒が別の列に分かれているときに1つの「時刻」にまとめるのに便利です。
注意点
- 結果は「時刻のシリアル値」として返されるので、セルの表示形式を「時刻」にしておく必要があります。
- 24時間を超える値を扱う場合は「時刻」ではなく「ユーザー定義の表示形式([h]:mm:ss)」に設定すると見やすいです。
NOW
やTODAY
との組み合わせで「日付+時間」の管理も可能です。
関連関数
関数 | 内容 |
---|---|
DATE | 年・月・日から日付を作成 |
TIMEVALUE | 文字列で入力された時刻をシリアル値に変換 |
HOUR | 時刻から「時」を抽出 |
MINUTE | 時刻から「分」を抽出 |
SECOND | 時刻から「秒」を抽出 |
まとめ
- 勤怠管理、スケジュール作成、CSV整形など幅広い場面で活用できる
- TIME関数は、時・分・秒を組み合わせて時刻データを作る関数
- 範囲外の数値も自動調整されるので柔軟に扱える