Excelで扱う数値データは、日本では通常「1,234.567」のように小数点に「.」、桁区切りに「,」 を使うのが一般的です。ところが、国や地域によってはこのルールが異なり、小数点に「,」、桁区切りに「.」 を使って「1.234,567」と表記することがあります(ヨーロッパなど)。こうした異なるフォーマットの数値文字列を、日本式の数値表記に変換できるのが NUMBERVALUE関数 です。
NUMBERVALUE関数とは?
NUMBERVALUE関数は、数値を表す文字列を実際の数値データに変換する関数です。特に、小数点記号や桁区切り記号を指定できる点が、VALUE関数との大きな違いです。
書式
=NUMBERVALUE(文字列, [小数点記号], [桁区切り記号])
- 文字列:変換する文字列やセル参照を指定
- 小数点記号(省略可):小数点として使う記号を指定。例:「.」または「,」
- 桁区切り記号(省略可):千単位の区切り記号を指定。例:「.」または「,」
使用例
- ヨーロッパ式表記(, が小数点)を変換
=NUMBERVALUE("123.456,78", ",", ".")
→ 結果:123456.78
数値 123456.78 を返すだけで、カンマ付き表示はしません。
活用例
- 外部データの数値変換
海外フォーマットの数値文字列を正しい数値として扱えます。 - 地域設定が異なるデータの統一
小数点や桁区切りのルールが異なる複数のデータをまとめる際に便利です。
注意点
- 数値以外の文字を含むとエラー
変換対象に数値以外が含まれていると#VALUE!
エラーが返ります。
関連関数
- VALUE関数:数値文字列を数値に変換(ロケール指定なし)
- TEXT関数:数値を指定した書式の文字列に変換
- DATEVALUE関数:日付文字列を日付シリアル値に変換
まとめ
NUMBERVALUE関数は、数値文字列をロケール指定付きで正しい数値に変換するための関数です。
- 書式:
=NUMBERVALUE(文字列, [小数点記号], [桁区切り記号])
- 地域設定が異なる数値表記にも対応可能
- 外部データや国際データの取り込みで特に有用