Excel関数入門:ISTEXT関数の使い方【文字列を判定する】

Excelで扱うデータは、数値だけでなく文字列(テキスト)も多く含まれています。例えば「商品コード」「氏名」「住所」などは文字列として扱われます。計算式を正しく動作させるには、セルの内容が文字列かどうかを判定したい場面があります。そんなときに役立つのが ISTEXT関数 です。本記事では、ISTEXT関数の基本から使用例、活用法、注意点まで解説します。


ISTEXT関数とは?

ISTEXT関数は、指定したセルや値が「文字列」であるかどうかを調べ、TRUE または FALSE を返す関数です。

  • 値が文字列(文字、記号、空文字列 "" を含む) → TRUE
  • 値が数値、日付、エラー、論理値(TRUE/FALSE) → FALSE

書式

=ISTEXT(値)
  • :判定したいセル参照または値を指定します。

使用例

  1. 文字列を判定する =ISTEXT("ABC") → 結果:TRUE
  2. 数値を判定する =ISTEXT(123) → 結果:FALSE
  3. セル参照を判定する =ISTEXT(A1) → A1が文字列ならTRUE、数値ならFALSE
  4. 空文字列を判定する =ISTEXT("") → 結果:TRUE(空白セルと異なり、空文字列は文字として扱われる)

活用例

  • 入力データの判定
    例えば顧客番号は数値のみ受け付けたい場合、ISTEXTで文字入力を検出して警告表示にできます。 =IF(ISTEXT(A1),"文字が入力されています","数値です")
  • 検索関数と組み合わせ
    参照結果が数値か文字列かで処理を分けたいときに便利です。
  • 空文字を条件に利用
    数式で "" を返しているセルを検出するのに利用できます。

注意点

  1. 数値や日付はFALSE
    Excelの日付は内部的にシリアル値(数値)として管理されているため、ISTEXTではFALSEになります。
  2. 空白セルと空文字列の違い
    • 完全に空白のセル → ISTEXTはFALSE
    • 数式などで "" が入っているセル → ISTEXTはTRUE
  3. TRUE/FALSEは文字列ではない
    論理値のTRUEやFALSEは文字列扱いされないため、ISTEXTはFALSEを返します。

関連関数

  • ISNUMBER関数:数値かどうかを判定
  • ISBLANK関数:空白セルかどうかを判定
  • ISERROR関数:エラーかどうかを判定
  • ISTEXT関数:文字列かどうかを判定
  • TYPE関数:セルのデータ型を数値コードで返す

まとめ

ISTEXT関数は、セルに入力されているデータが文字列かどうかを判定する関数です。

  • 書式: =ISTEXT(値)
  • 文字列ならTRUE、数値や日付・論理値ならFALSE
  • 空白セルはFALSEだが、空文字 "" はTRUE

データ入力チェックや条件分岐に使うと、Excelの表をより柔軟にコントロールできます。