Excelで扱うデータは、数値だけでなく文字列(テキスト)も多く含まれています。例えば「商品コード」「氏名」「住所」などは文字列として扱われます。計算式を正しく動作させるには、セルの内容が文字列かどうかを判定したい場面があります。そんなときに役立つのが ISTEXT関数 です。本記事では、ISTEXT関数の基本から使用例、活用法、注意点まで解説します。
ISTEXT関数とは?
ISTEXT関数は、指定したセルや値が「文字列」であるかどうかを調べ、TRUE または FALSE を返す関数です。
- 値が文字列(文字、記号、空文字列
""
を含む) →TRUE
- 値が数値、日付、エラー、論理値(TRUE/FALSE) →
FALSE
書式
=ISTEXT(値)
- 値:判定したいセル参照または値を指定します。
使用例
- 文字列を判定する
=ISTEXT("ABC")
→ 結果:TRUE - 数値を判定する
=ISTEXT(123)
→ 結果:FALSE - セル参照を判定する
=ISTEXT(A1)
→ A1が文字列ならTRUE、数値ならFALSE - 空文字列を判定する
=ISTEXT("")
→ 結果:TRUE(空白セルと異なり、空文字列は文字として扱われる)
活用例
- 入力データの判定
例えば顧客番号は数値のみ受け付けたい場合、ISTEXTで文字入力を検出して警告表示にできます。=IF(ISTEXT(A1),"文字が入力されています","数値です")
- 検索関数と組み合わせ
参照結果が数値か文字列かで処理を分けたいときに便利です。 - 空文字を条件に利用
数式で""
を返しているセルを検出するのに利用できます。
注意点
- 数値や日付はFALSE
Excelの日付は内部的にシリアル値(数値)として管理されているため、ISTEXTではFALSEになります。 - 空白セルと空文字列の違い
- 完全に空白のセル → ISTEXTはFALSE
- 数式などで
""
が入っているセル → ISTEXTはTRUE
- TRUE/FALSEは文字列ではない
論理値のTRUEやFALSEは文字列扱いされないため、ISTEXTはFALSEを返します。
関連関数
- ISNUMBER関数:数値かどうかを判定
- ISBLANK関数:空白セルかどうかを判定
- ISERROR関数:エラーかどうかを判定
- ISTEXT関数:文字列かどうかを判定
- TYPE関数:セルのデータ型を数値コードで返す
まとめ
ISTEXT関数は、セルに入力されているデータが文字列かどうかを判定する関数です。
- 書式:
=ISTEXT(値)
- 文字列ならTRUE、数値や日付・論理値ならFALSE
- 空白セルはFALSEだが、空文字
""
はTRUE
データ入力チェックや条件分岐に使うと、Excelの表をより柔軟にコントロールできます。