Excelには階乗(n!)を求めるFACT関数に加えて、もう一段階発展した 二重階乗(ダブル階乗)を求めるFACTDOUBLE関数も用意されています。
あまり馴染みがないかもしれませんが、数学的なアルゴリズムや統計処理の一部で登場する特殊な関数です。
FACTDOUBLE関数とは?
FACTDOUBLE関数は、指定した数の「二重階乗(n!!)」を返します。
これは、2ずつ減らして掛けていく階乗のバリエーションです。
書式
=FACTDOUBLE(数値)
引数 | 内容 |
---|---|
数値 | 二重階乗を求めたい整数 |
二重階乗(!!)とは?
- 偶数の場合:
n!! = n × (n - 2) × (n - 4) × ... × 2
- 奇数の場合:
n!! = n × (n - 2) × (n - 4) × ... × 1
基本的な使い方
例1:偶数の二重階乗
=FACTDOUBLE(6)
→ 6 × 4 × 2 = 48
例2:奇数の二重階乗
=FACTDOUBLE(7)
→ 7 × 5 × 3 × 1 = 105
注意点
- 負の数を指定すると
#NUM!
エラーになります。 - 0を指定すると結果は
1
(定義により)
活用例
1. 特殊な数列処理
- 数学や物理分野で、n!! が登場する特殊な計算(例:球面調和関数、組合せ理論)
2. FACTとの違いの理解
- 通常の階乗
n!
よりも急激に増えない FACT(7) = 5040
に対してFACTDOUBLE(7) = 105
関連関数との比較
関数 | 内容 |
---|---|
FACT | 通常の階乗(n!) |
FACTDOUBLE | 二重階乗(n!!) |
COMBIN | 組み合わせの数(nCr) |
PERMUT | 順列の数(nPr) |
まとめ
- FACTDOUBLE関数は、2ずつ減らして掛け合わせる階乗(n!!) を返す関数
- 主に数学的・統計的処理で使われる
- FACT関数とは異なる成長スピードで値が増えるため、比較やアルゴリズムで重要になることも