Excel関数入門:DCOUNT関数の使い方【条件付きで数値の個数を数える】

Excelでデータベース形式の表を扱うときに、特定の条件を満たす数値データの件数を数えたい場面があります。例えば、商品リストから「在庫数が10以上の商品の数」を求めたい場合です。そんなときに便利なのが DCOUNT関数 です。DCOUNT関数を使えば、条件を指定して数値だけを対象に件数をカウントできます。


DCOUNT関数とは?

DCOUNT関数は、指定した条件に一致するレコードのうち、数値が入力されているセルの件数を返す関数です。

  • データベース関数の1つで、表形式のデータに対して条件付き集計が可能
  • 数値以外(文字列や空白)はカウントされません
  • 複数条件も設定でき、フィルタのように使えます

書式

=DCOUNT(データベース, フィールド, 条件範囲)

引数

  • データベース:見出し行を含む表全体の範囲
  • フィールド:対象となる列を指定(列見出し名または列番号)
  • 条件範囲:条件を指定したセル範囲(見出しと条件を含む)

使用例

=DCOUNT(C2:E6, D2, G2:G3)

→ 在庫数が10以上の商品の数値セルを数えるので、結果は 2(商品AとC)。


活用例

  • 在庫が一定数以上の商品数を数える
  • 特定の条件を満たす売上データ件数を求める
  • データベース形式で条件付き集計を効率化

注意点

  1. 条件範囲は見出し行が必須
    見出し名がデータベースの列と一致していないと動作しません。
  2. 数値以外はカウントされない
    文字列や空白セルは無視されます。
  3. 複数条件を設定可能
    行に条件を並べれば「AND条件」、列に条件を並べれば「OR条件」として処理されます。

DCOUNT関数とCOUNTIF関数の違い

DCOUNT関数は、データベース形式の表を対象に、見出しを基準とした複数条件の設定数値セルだけを対象にカウントできるのが特徴です。一方、COUNTIF関数は単一条件で範囲を指定してカウントする関数で、条件の柔軟性は低いものの、シンプルに使える点が強みです。つまり、複数条件やデータベース形式の表に適したのがDCOUNT関数、単純な条件でセルを数えるのに便利なのがCOUNTIF関数といえます。

関連関数

関数名内容
DCOUNTA数値以外も含めて件数をカウントする
DSUM条件付きで合計を求める
DAVERAGE条件付きで平均を求める

まとめ

DCOUNT関数は、データベース形式の表から特定条件を満たす数値セルの件数を数える関数です。フィルタを使わずに条件付き集計ができ、在庫管理や売上分析などで役立ちます。数値だけを対象にする点がDCOUNTAとの大きな違いなので、用途に応じて使い分けましょう。