Excelで日付や時刻を扱っていると、「シリアル値」という言葉を目にすることがあります。
これは、Excelが日付・時刻を「見た目」とは別に「内部的に数値で管理している仕組み」です。
この記事では、シリアル値の意味・仕組み・確認方法・活用例を初心者向けに丁寧に解説します。
シリアル値とは?
Excelは、日付や時間を「2024/1/1」などと見せてくれますが、実は全部“数字”で管理しているんです。この数字を「シリアル値」と呼びます。
- 1900年1月1日 = シリアル値「1」
- 以降1日増えるごとに1ずつ加算
たとえば:
日付 | シリアル値 |
---|---|
1900/1/1 | 1 |
1900/1/2 | 2 |
2022/3/1 | 44621 |
2024/1/1 | 45292 |
このように、何日経過したかを数値で管理することで、Excelは日付同士の計算ができるようになっています。
シリアル値を確認する方法
- セルに「2024/1/1」など、日付を入力
- 右クリック → [セルの書式設定]
- 表示形式を「標準」に変更
すると、「45292」などの シリアル値 が表示されます。
元に戻すには「日付」形式に変更すればOKです。
シリアル値のメリットと活用例
✅ 日付の差を簡単に計算できる
例:開始日がA2、終了日がB2なら
=B2 - A2
→ 「何日間の差か」を自動で計算してくれます。
✅ ○日後、○日前を計算できる
例:A2に日付が入っているとき、
=A2 + 7 → 7日後の日付
=A2 - 30 → 30日前の日付
✅ 時刻も0.0~1.0の小数で管理
時刻も「シリアル値」の一部です。
- 0.5 → 正午(12:00)
- 0.25 → 朝6:00
- 0.75 → 夜9:00
たとえば 2024/1/1 12:00
は、45292.5 というシリアル値で表現されます。
グラフや並べ替えにも便利
日付がシリアル値で管理されていることで、以下のような処理が正確に行えます:
- 日付の昇順・降順の並べ替え
- 期間ごとのフィルタ
- グラフの横軸に日付を使うと時系列が整列
まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
シリアル値とは | 日付や時刻を数値(1900/1/1を1とした連番)として管理する仕組み |
利点 | 日付差の計算、〇日前/後の取得、並べ替え、グラフの軸などに使える |
時刻 | 1日=1.0として小数で表現(例:0.5=12時) |
表示方法 | 書式設定を「標準」に変更すれば数値として確認できる |
Excelの日付計算の裏側を知ることで、より高度な操作や自動化が可能になります。
シリアル値の仕組みを理解して、Excelをもっと便利に使いこなしましょう!