Excel関数入門:FVSCHEDULE関数の使い方【複数の利率で将来価値を求める】

「毎年の利率が違う場合、5年後の金額はいくらになるの?」
そんなときに便利なのが FVSCHEDULE関数 です。

FVSCHEDULE関数は、複数の期間ごとに異なる利率が設定されている場合に、
元本が将来いくらになるか(将来価値)を簡単に求められる関数です。
定期預金や投資シミュレーションなどで活用できます。


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🧮 FVSCHEDULE関数とは?

FVSCHEDULE関数は、元金と複数の利率をもとに、
最終的な将来価値(Future Value)を計算する関数です。

複利計算を年ごとに個別利率で行えるため、
毎年の金利が変動するような現実的なシナリオに対応できます。


書式

=FVSCHEDULE(元金, 利率配列)

引数の説明

  • 元金:初期の金額(現在の投資額や預金額)
  • 利率の配列:各期間(年や月)ごとの利率をまとめた範囲または配列

使用例

例:5年間の利率が異なる場合の将来価値を求める

元金(初期投資額):100,000円

=FVSCHEDULE(E3,C3:C7)

結果:約115,924円

この結果は、元金10万円を、
毎年異なる利率(3%、2.5%、3.2%、2.8%、3.5%)で5年間運用した場合の将来価値です。

各年の計算は次のようになります👇

つまり、5年間で約15,924円の増加となります。
FVSCHEDULE関数は、年ごとの金利変動を反映した、より現実的な複利計算が可能です。


注意点

  • 負の利率(マイナス成長)を含めることも可能です。

関連関数

関数名内容
FV関数一定利率での将来価値を求める
PV関数将来価値から現在価値を求める
RATE関数利率を求める
NPER関数期間(回数)を求める

まとめ

FVSCHEDULE関数は、毎年の利率が異なる複利計算を簡単に行える便利な関数です。
一定利率しか扱えないFV関数に比べて、現実の投資や預金の変動をより正確にシミュレーションできます。