Excel関数入門:PERCENTRANK関数の使い方【百分率で順位を求める】

Excelで「特定の値が全体の中でどのくらいの順位にあるのか」を知りたいときに使えるのが PERCENTRANK関数 です。
データ全体の中での相対的な位置を 0~1 の割合(百分率)で示すことができ、
成績の分布、売上の順位、スコアの偏りなどを分析する際に役立ちます。

💡 Excel 2010以降では、この関数は PERCENTRANK.INC関数 に置き換えられています。
ただし、旧バージョンとの互換性のため、PERCENTRANK関数も引き続き使用可能です。


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PERCENTRANK関数とは?

PERCENTRANK関数 は、指定した値がデータの中でどの位置にあるかを パーセンタイル順位(0〜1の小数) で返す関数です。
結果をパーセント表示に変換することで、「全体の上位◯%に入る」といった形で直感的に把握できます。


書式

=PERCENTRANK(配列, , [有効桁数])

引数の説明

  • 配列:順位を求める対象となるデータ範囲
  • :順位を調べたい値
  • [有効桁数]:結果の小数点以下の桁数(省略時は小数点第3位まで表示)

使用例

「87」がこのデータの中でどの位置にあるかを求めます。

=PERCENTRANK(E4:E10, E10)

👉 結果:0.833(83.3%)

つまり、「87」はこのデータ全体の中で 上位約83%の位置 にあるという意味です。


🔹有効桁数を指定する場合

=PERCENTRANK(A2:A11, 75, 4)

👉 結果:0.4444(小数点4桁表示)


活用例

  • テスト結果で「ある点数が全体の中でどの順位にあるか」を確認
  • 売上データで「特定商品の販売額が上位何%か」を分析
  • 顧客満足度やアンケート結果の分布を可視化
  • 成績表で「平均より上か下か」を判断

注意点

  1. 値が配列の範囲外(最小値より小さい・最大値より大きい) の場合は #N/Aエラー になります。
  2. 結果は常に 0〜1 の範囲内 で返されます。
  3. Excel 2010以降では、互換性のためにこの関数が残されていますが、
     新しい関数 PERCENTRANK.INC(含む) または PERCENTRANK.EXC(除く)の使用が推奨されます。

関連関数

関数説明
PERCENTRANK.INCPERCENTRANKの改良版(範囲の最小・最大を含む)
PERCENTRANK.EXC最小・最大を除外して順位を求める
PERCENTILE.INC指定したパーセンタイル位置の値を返す
RANK.EQ値の順位を数値として返す

まとめ

PERCENTRANK関数は、データ内での相対的な位置(上位・下位)を割合で示す統計関数です。
平均値や順位だけでは見えにくい「全体の中での位置」を把握するのに役立ちます。
Excel 2010以降ではPERCENTRANK.INC関数への移行が推奨されていますが、
旧バージョンとの互換性を保ちたい場合には今でも活用できる便利な関数です。