Excelでデータを扱うとき、数値に見えて実は文字列として保存されているデータが含まれることがあります。例えば、CSVから読み込んだデータや数値に通貨記号が付いている場合です。そんなときに便利なのが VALUE関数 です。本記事では、VALUE関数の使い方や活用例、注意点をわかりやすく解説します。
VALUE関数とは?
VALUE関数は、文字列として認識されている数値データを実際の数値に変換する関数です。
- 数値形式の文字列 → 数値データに変換
- 変換後は四則演算や統計関数で計算可能になります
書式
=VALUE(文字列)
- 文字列:数値に変換したい文字列やセル参照を指定します。
使用例
- 単純な文字列を数値に変換
=VALUE("123")→ 結果:123(数値として扱われる) - 通貨記号付き文字列を数値に変換
=VALUE("$1,234.56")→ 結果:1234.56 - セル参照を利用
- A1セルに
"456"が文字列として入力されている場合=VALUE(A1)→ 結果:456
- A1セルに
活用例
- インポートデータの数値変換
CSVやテキストファイルから読み込んだ数値を演算可能な形式に変換。 - 通貨・日付の文字列変換
記号やフォーマット付きの文字列を計算可能な数値に変換。 - 数値比較の前処理
数値が文字列として保存されている場合に比較や計算の前処理として利用。
注意点
- 変換できない文字列はエラー
例えば"ABC123"のように数値以外を含む文字列は#VALUE!エラーになります。 - 日付の扱いに注意
日付文字列をVALUE関数で変換すると、Excel内部のシリアル値が返されます。
関連関数
| TEXT関数 | 数値を指定した書式の文字列に変換 |
| NUMBERVALUE関数 | ロケールに対応した数値変換(区切り文字を指定可能) |
| DATEVALUE関数 | 日付文字列を日付シリアル値に変換 |
まとめ
VALUE関数は、数値として扱えない「文字列の数値」を実際に計算可能な数値に変換する関数です。日付や時刻の文字列もシリアル値に変換できるため、インポートデータや文字列として入力された数値を整理するときに便利です。単体で使うよりも、他の関数や外部データとの組み合わせで活用することで、データ処理の精度と効率が高まります。
