Excelで文字列を扱うとき、入力した文字をすべて大文字に統一したい場合があります。例えば、英字の製品コードや略語を入力するときに、大文字で統一しておくと見た目や検索の精度が向上します。そんなときに便利なのが UPPER関数 です。本記事では、UPPER関数の使い方や活用例、注意点をわかりやすく解説します。
UPPER関数とは?
UPPER関数は、文字列内のアルファベットをすべて大文字に変換する関数です。
- 小文字 → 大文字に変換
- 数字や記号、日本語には影響しません
書式
=UPPER(文字列)
- 文字列:大文字に変換したい文字列やセル参照を指定します。
使用例
- 英字を大文字に変換
=UPPER("excel")
→ 結果:EXCEL
- 英字と数字が混在する場合
=UPPER("abc123")
→ 結果:ABC123
- セル参照での変換
- A1セルに「test」がある場合
=UPPER(A1)
→ 結果:TEST
- A1セルに「test」がある場合
活用例
- 製品コードの統一
製品コードをすべて大文字で表示し、検索やフィルタリングの精度を向上。 - データ入力の標準化
社名や略語を大文字に統一し、見た目を整えます。 - 検索・比較の前処理
検索前に文字列を大文字に変換し、大文字・小文字の違いを気にせず比較可能。
UPPER関数とJIS関数の違い
項目 | UPPER関数 | JIS関数 |
---|---|---|
主な機能 | 英字を小文字 → 大文字に変換 | 半角英数字・半角カタカナ → 全角に変換 |
対象文字 | 英字(a~z)のみ | 英数字・半角カタカナ |
注意点
- 日本語や記号は変換されない
UPPERは英字のみを対象とし、日本語・数字・記号はそのまま残ります。 - 元のセルの値は変わらない
UPPERは結果を別セルに表示するだけで、元のデータは変更しません。 - 大文字・小文字を混在させたい場合は他関数との組み合わせ
必要に応じてPROPER
関数(単語の先頭を大文字に)などと併用します。
関連関数
- LOWER関数:文字列を小文字に変換
- PROPER関数:各単語の先頭文字を大文字に変換
- TEXT関数:文字列の書式設定
まとめ
UPPER関数は、文字列内の英字をすべて大文字に変換するシンプルな関数です。
- 書式:
=UPPER(文字列)
- 製品コードや社名などの統一表示に便利
- 日本語や数字は影響を受けない点に注意