Excelでデータを扱っていると、
「上の3行のデータだけ取り出したい」「右端の列のデータだけ抜き出したい」
といったように、表の一部分だけを取り出したい場面はよくあります。
従来は、INDEX関数やOFFSET関数を組み合わせて複雑な数式を作る必要がありましたが、
TAKE関数 を使えば、必要な行や列を“指定するだけ”で簡単に抽出できます。
TAKE関数とは?
TAKE関数 は、表(範囲)から上下・左右など、必要な部分だけを切り出す関数です。
Excel 365/2021 以降で使える最新関数のひとつです。
書式
TAKE(配列, 行数, [列数])
引数の説明
- 配列:取り出したい元データの範囲
- 行数:抽出する行数(正の値=上から、負の値=下から)
- 列数(省略可):抽出する列数(正の値=左から、負の値=右から)
TAKE関数の使い方
次のような売上データがあるとします。

例①:上から2行を取り出す
=TAKE(B4:D7,2)
→ 表の先頭から2行の部分を抽出

例②:下から2行だけ取り出す
=TAKE(B4:D7,-2)
→ 行数に負の値を指定すると「下から」抽出できる

例③:右端1列(売上列だけ)取り出す
=TAKE(B4:D7,,-1)
列数の引数に -1 を指定すると「右から1列」を取り出せます。

例④:上から3行・右から2列をまとめて抽出
=TAKE(B4:D7,3,-2)
上から3行・右から2列の共通部分を取り出します。

注意点
- Excel 365/2021 以降の関数
- テーブル形式の場合は動作が異なることがある
- 元データより大きい行数・列数を指定すると全体が返る
関連関数
| 関数 | 役割 |
|---|---|
| DROP | 行・列を上または左から”削除”して残りを返す |
| CHOOSECOLS | 指定した列だけを抽出する |
| CHOOSEROWS | 指定した行だけを抽出する |
| INDEX | 指定した行列のセルを返す(従来の部分参照) |
まとめ
TAKE関数は、表の一部分を柔軟に取り出せる便利な関数です。
複数の関数を組み合わせなくても、TAKE関数だけでサッとデータ抽出ができます。
データ分析・資料作成・整形作業の効率が大幅にアップするので、
ぜひ覚えておきたい関数です。