Excelで2つの数値配列の「差」を2乗し、それらの合計を求めたいときに便利なのが SUMXMY2関数 です。
これは「差の二乗和」を計算するために使われ、統計学やデータ分析の場面で活躍します。
この記事では、SUMXMY2関数の使い方と注意点、類似関数との違いを解説します。
SUMXMY2関数とは?
SUMXMY2関数は、2つの配列の対応する要素同士の差を2乗し、その合計を返す関数です。
書式
=SUMXMY2(array_x, array_y)
引数の意味
- array_x:1つ目の数値配列(または範囲)
- array_y:2つ目の数値配列(または範囲)
各配列は同じ長さである必要があります。
計算の仕組み
SUMXMY2関数では、以下のような計算が行われます:
(X1−Y1)² + (X2−Y2)² + (X3−Y3)² + …
例:
X列:{5, 7, 10}
Y列:{3, 4, 8}
→ (5−3)² + (7−4)² + (10−8)² = 4 + 9 + 4 = 17
=SUMXMY2(A2:A4, B2:B4)
よくある活用例
1. 実測値と予測値の誤差分析
機械学習や統計において、予測値との誤差を可視化する際に利用されます。
2. 二組のデータの類似度測定
ユーザーの嗜好パターンや行動ログを比較するなど、マーケティング分析にも役立ちます。
注意点
- 配列の長さが異なるとエラーになります
- 非数値セルは無視されます(空白セルは0として扱われる)
- 差を取ってから2乗するという性質上、「符号」の影響は除外されます(絶対誤差)
関連関数
関数 | 内容 |
---|---|
SUMX2MY2 | X²−Y² を加算 |
SUMX2PY2 | X²+Y² を加算 |
SUMSQ | 単一配列内の要素をすべて2乗し合計 |
VAR.S | 標本分散(ばらつき具合を算出) |
まとめ
SUMXMY2関数は、2つの数値配列の差を2乗して合計することで、誤差や分散の元になる値を簡単に計算できます。
データ分析や予測モデルの精度評価、類似性の測定などに活用可能です。