データの順位を求める際に便利な RANK関数 ですが、同じ値が複数ある場合、順位の扱いが課題になることがあります。そこで登場するのが RANK.AVG関数 です。RANK.AVG関数を使えば、同順位が発生したときにその順位の平均値を返すことができ、より柔軟な順位付けが可能になります。
RANK.AVG関数とは?
RANK.AVG関数は、指定した数値がデータ範囲内で何位かを求める際、同じ値が複数ある場合には平均順位を返す関数です。
- 大きい順・小さい順どちらにも対応
- 同順位の処理を平均値で返すので、統計分析などで有用
書式
=RANK.AVG(数値, 参照範囲, [順序])
引数
- 数値:順位を求めたい値
- 参照範囲:比較対象となるセル範囲
- 順序:0または省略で大きい順、1で小さい順
使用例
- 大きい順で平均順位を求める
=RANK.AVG(B2, B2:B10, 0)
→ B2 の値が B2:B10 の中で大きい順に何位かを返します。同順位があれば平均順位を計算します。 - 小さい順で平均順位を求める
=RANK.AVG(B2, B2:B10, 1)
→ B2 の値が B2:B10 の中で小さい順に何位かを返します。同順位があれば平均順位を返します。
活用例
- テストの得点で同点者がいる場合の公平な順位付け
- 売上データの平均順位によるランク付け
- 統計分析での順位計算
注意点
- 同順位の扱いを明確に
同順位をそのまま返す場合は RANK.EQ関数、平均順位を返す場合は RANK.AVG関数 を使い分けます。 - 昇順・降順の切り替え可能
第3引数の指定で昇順・降順を自由に切り替えられます。
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まとめ
RANK.AVG関数は、同順位がある場合に平均順位を返すことができる便利な関数です。昇順・降順どちらにも対応し、RANK.EQ関数と使い分けることで、データの特性に合わせた柔軟な順位計算が可能になります。成績や売上データのランキング処理など、実務で幅広く活用できます。
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