Excelでは、さまざまな「進数変換」を簡単に行える関数が用意されています。
その中でも OCT2HEX関数 は、8進数(0〜7で表す数)を16進数(0〜9とA〜Fで表す数)に変換 できる便利な関数です。
システム開発やデータ通信など、進数変換が必要な場面で役立ちます。
OCT2HEX関数とは?
OCT2HEX関数 は、8進数を16進数に変換する関数です。
Excelには「進数変換」用の関数がいくつもあり、OCT2HEXはその中で
“8進数 → 16進数” の変換を担当しています👇
| 変換方向 | 使用関数 |
|---|---|
| 2進数 → 8進数 | BIN2OCT |
| 8進数 → 10進数 | OCT2DEC |
| 8進数 → 16進数 | OCT2HEX |
| 10進数 → 8進数 | DEC2OCT |
書式
=OCT2HEX(数値, [桁数])
引数の説明
- 数値:変換したい8進数を指定します(文字列または数値)。
- 桁数(省略可):結果の16進数の桁数を指定します。足りない場合は 先頭に0を追加 して桁を揃えます。
使用例①:8進数を16進数に変換する
| A列(8進数) | 結果(16進数) |
|---|---|
| 7 | 7 |
| 17 | F |
| 77 | 3F |
| 123 | 53 |
8進数「17」は10進数で15、これを16進数にすると「F」となります。
Excelが自動的に8進→10進→16進の変換をしてくれるので、難しい計算は不要です。
使用例②:桁数を指定してゼロ埋め出力する
| A列(8進数) | 結果 |
|---|---|
| 17 | 000F |
| 77 | 003F |
| 123 | 0053 |
桁数で「4」を指定すると、結果が「4桁」にそろうように自動でゼロ埋めされます。
コードや識別番号を桁数で揃えたいときに便利です。
使用例③:負の値を扱う場合
| A列(8進数) | 結果 |
|---|---|
| 7777777777 | FFFFFFFFFF |
| 7777777773 | FFFFFFFFFB |
Excelでは、先頭が「7」で始まる10桁の8進数は 負の数 として扱われます。
これは、内部的に 2の補数表現(符号付きの数の表現)を使っているためです。
注意点
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 入力できるのは10桁まで | それ以上の桁を入力すると #NUM! エラーになります。 |
| 8や9を含む数値は使えない | 8や9を含むと #NUM! エラーが発生します。 |
| 小数や文字列には対応していない | 整数のみ変換可能です。 |
関連関数
| 関数 | 説明 |
|---|---|
| OCT2BIN | 8進数を2進数に変換する |
| OCT2DEC | 8進数を10進数に変換する |
| DEC2HEX | 10進数を16進数に変換する |
| HEX2OCT | 16進数を8進数に変換する |
まとめ
OCT2HEX関数 は、Excelで 8進数を16進数に変換できる関数 です。
コンピューターの世界で使われる進数表記(2進・8進・16進)は密接に関係しており、この関数を使えば、桁数の多い数も一瞬で変換できます。
データ処理、プログラミング、技術資料の作成など、進数変換を手軽に行いたいときに役立つ関数です。
