Excelには、数の表し方(進数)を簡単に変換できる関数がいくつも用意されています。
その中でも OCT2BIN関数 は、8進数(0〜7で表す数)を2進数(0と1だけで表す数)に変換 するための関数です。
たとえば、8進数の「12」は、2進数では「1010」となります。
プログラミングやシステム関連のデータ処理、通信の基礎を学ぶときに役立つ関数です。
OCT2BIN関数とは?
OCT2BIN関数 は、8進数で表された値を、2進数に変換する関数です。
Excelでは、以下のように「進数変換」用の関数が組み合わさっています👇
| 変換方向 | 使用関数 |
|---|---|
| 2進数 → 8進数 | BIN2OCT |
| 2進数 → 10進数 | BIN2DEC |
| 8進数 → 2進数 | OCT2BIN |
| 10進数 → 2進数 | DEC2BIN |
書式
=OCT2BIN(数値, [桁数])
引数の説明
- 数値:変換したい8進数を文字列または数値として指定します。
- 桁数(省略可):結果として返す2進数の桁数を指定します。足りない場合は先頭に0を追加して桁を揃えます。
使用例①:8進数を2進数に変換する
| A列(8進数) | 結果 |
|---|---|
| 12 | 1010 |
| 17 | 1111 |
| 40 | 100000 |
8進数の「12」は、
1×8¹ + 2×8⁰ = 10(10進数)
これを2進数に直すと「1010」となります。
Excelが自動でこの変換をしてくれるため、手計算する必要はありません。
使用例②:桁数を指定して出力する
| A列(8進数) | 結果 |
|---|---|
| 12 | 00001010 |
| 17 | 00001111 |
| 40 | 00100000 |
第2引数で桁数を指定すると、先頭に0を追加して出力されます。システム開発やデータ通信など、固定桁で管理したいときに便利です。
使用例③:負の8進数を変換する
| A列(8進数) | 結果 |
|---|---|
| 7777777777 | 1111111111 |
| 7777777773 | 1111111011 |
先頭が「7」で始まる10桁の8進数は、Excelでは 負の2進数 として扱われます。Excel内部で「2の補数」という形式に自動変換されるため、負数も正しく処理できます。
注意点
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 入力できるのは10桁まで | それ以上の桁数を入力すると #NUM! エラーになります。 |
| 8以降の数字を使うとエラー | 8や9を含む数値を指定すると #NUM! エラーになります。 |
| 小数は使えない | OCT2BINは整数のみ対応です。 |
関連関数
| 関数 | 説明 |
|---|---|
| OCT2DEC | 8進数を10進数に変換する |
| OCT2HEX | 8進数を16進数に変換する |
| BIN2OCT | 2進数を8進数に変換する |
| DEC2BIN | 10進数を2進数に変換する |
まとめ
OCT2BIN関数 は、Excelで 8進数を2進数に変換するための関数 です。
8進数・2進数の変換は、コンピューターの内部表現やネットワーク処理など、データを扱う場面でよく登場します。
Excelを使えば、複雑な進数計算を自動で処理できるので、数値変換の確認やプログラム設計のサポートに最適な関数です。
