販売実績やアンケート結果など、同じ値が繰り返し現れるデータの中から
「どの値が最も多いのか(最頻値)」を求めたいときに便利なのが MODE関数 です。
平均値や中央値と組み合わせて使うことで、データの分布や偏りをより正確に把握できます。
MODE関数とは?
MODE関数 は、指定した数値の中から 最も頻繁に出現する値(最頻値) を返す関数です。
たとえば、売上データやテストの点数などで「最も多く出た値」を求めたいときに使用します。
💡補足:Excel 2010以降では、MODE関数は旧バージョン互換関数として扱われ、
新しいバージョンでは MODE.SNGL関数 に置き換えられています。
ただし、基本的な動作は同じです。
書式
=MODE(数値1, [数値2], …)
数値1, [数値2], …:最頻値を求める値または範囲
使用例
例1:最も多く出現する数値を求める
=MODE(10, 20, 30, 20, 40, 20, 30)
👉 結果:20
(20が3回登場しており、最も多く出現するため)
例2:複数の最頻値がある場合
=MODE(10, 20, 10, 20, 30)
👉 結果:10
(10と20が2回ずつ登場しているが、MODE関数は最初に見つかった値を返します)
例3:すべての値が一度しか出てこない場合
=MODE(10, 20, 30, 40, 50)
👉 結果:#N/Aエラー
(すべての値が1回ずつしか出現していないため、最頻値が存在しません)
活用例
- テストの点数で「最も多かった得点」を調べる
- 販売データで「最も売れた数量」を分析
- アンケートの選択肢で「最も選ばれた回答」を抽出
- 同じデータが複数回現れる傾向を確認
注意点
- 数値以外(文字列や空白)は無視される
- 複数の最頻値がある場合、最初の1つ だけが返される
- すべての値が一度しか出てこない場合、#N/Aエラー となる
- Excel 2010以降では、より安定した MODE.SNGL関数 への移行が推奨される
関連関数
関数 | 説明 |
---|---|
MODE.SNGL | 最も多く出現する値を返す(MODE関数の後継) |
MODE.MULT | 複数の最頻値を配列で返す |
MEDIAN | データの中央値を求める |
AVERAGE | データの平均値を求める |
まとめ
MODE関数は、データの中から 最も多く出現する値(最頻値) を求める関数です。
平均値や中央値では分からない「一番多い値」を把握することで、データの偏りや傾向を見つけることができます。
Excel 2010以降ではMODE.SNGL関数への切り替えが推奨されていますが、動作はほぼ同じなので、互換性のある範囲ではMODE関数を使っても問題ありません。