Excel関数入門:LN関数の使い方【自然対数を求める】

対数計算は数学・統計・金融など幅広い分野で使われます。
Excelでは、自然対数(底 e の対数)を簡単に求められるのが LN関数 です。


LN関数とは?

LN関数は、指定した数値の自然対数(底 e ≒ 2.718…)を返す関数です。

数式で表すと:

LN(x) = log_e(x)

つまり「e を何乗すればその数になるか」を計算します。


書式

=LN(数値)
  • 数値:自然対数を求めたい正の数(セル参照や直接入力可能)

使用例

例1:単純な自然対数

=LN(1)

→ 0 (e^0 = 1)


例2:e のべき乗との関係

=LN(EXP(2))

→ 2 (LNとEXPは逆関数の関係)


例3:数値を指定

=LN(7.389)

→ 約 2 (e^2 ≒ 7.389)


例4:セル参照で利用

セルA1に「100」が入力されているとき:

=LN(A1)

→ 約 4.605


活用例

  • 金融計算
    投資のリターンを「対数リターン」で表すときに使う。
  • 統計学
    正規分布や回帰分析の式に登場。
  • 科学分野
    減衰曲線や成長曲線の計算に利用。

注意点

  • 引数(数値)は 正の数のみ。0や負の数を指定すると #NUM! エラーになります。
  • 対数の底を変更したい場合は LOG関数 を使用します。

関連関数

関数内容
LOG任意の底で対数を計算(底を指定可能)
LOG10底10の常用対数を計算
EXPeのべき乗を計算(LNと逆の関係)

まとめ

  • LN関数自然対数(底 e)の対数を求める関数
  • EXP関数 と組み合わせると指数関数との関係を確認できる
  • 数学・統計・金融などの分野で頻出