Excel関数入門:LENB関数の使い方【文字列のバイト数を求める】

Excel で文字数を数えるにはLEN関数を使いますが、LEN関数は文字が全角か半角かに関係なく「1文字=1」としてカウントします。

一方で、システムやデータベースの仕様によっては、半角文字を1バイト、全角文字を2バイト として扱う必要があるケースもあります。そうした状況で役立つのが LENB関数 です。この記事では、LEN関数との違いを意識しながら、LENB関数の基本的な使い方や注意点を丁寧に解説します。


LENB関数とは?

LENB関数は、指定した文字列のバイト数を返す関数です。

  • 半角文字 → 1バイト
  • 全角文字 → 2バイト

を基準に計算します。

日本語や中国語など、2バイト文字を使う言語設定でのみ動作し、英語版ExcelではLEN関数と同じ結果になります。


書式

=LENB(文字列)
  • 文字列:バイト数を計算したいセル参照や文字列を指定します。

使用例

  1. 半角文字のバイト数を求める =LENB("ABC") → 結果:3(A,B,C 各1バイト)
  2. 全角文字のバイト数を求める =LENB("あい") → 結果:4(あ=2バイト、い=2バイト)
  3. 半角と全角が混在する場合 =LENB("Aあ") → 結果:3(A=1バイト、あ=2バイト)
  4. セル参照を使う場合 =LENB(A1) → A1の文字列のバイト数を返す

活用例

  • 文字数制限のあるシステム用データの確認
    例えば、データベースや古いシステムにインポートする際、全角・半角のバイト数を正確にカウントしたいときに使用できます。
  • バイト数を超える入力のチェック =IF(LENB(A1)>20,"入力超過","OK") → A1セルのバイト数が20を超えたら「入力超過」と表示。

注意点

  1. 言語設定依存
    LENB関数は、全角=2バイト・半角=1バイトとして計算する言語設定でのみ有効です。英語版ExcelではLENと同じ結果になります。
  2. 数値も文字列に変換されてカウント
    数値を入力すると文字列扱いになり、その桁数をバイト数として計算します。
  3. 空白もカウント対象
    半角スペースは1バイト、全角スペースは2バイトとして計算されます。

関連関数

  • LEN関数:文字数を返す(バイト数ではなく文字数ベース)
  • LEFTB / RIGHTB関数:バイト数単位で文字を抽出
  • MIDB関数:バイト数単位で文字列の一部を取得

まとめ

LENB関数は、文字列のバイト数を返す関数で、全角・半角が混在する日本語環境で役立ちます。

  • 書式: =LENB(文字列)
  • 半角=1バイト、全角=2バイトとして計算
  • データベースやシステム入力制限のチェックに便利