Excel関数入門:IF関数の使い方【条件分岐の定番】

Excelで「条件によって表示内容を変えたい」ときに大活躍するのが IF関数 です。シンプルな条件分岐から、複雑なロジックまで幅広く対応できる、Excelの超基本かつ超重要な関数です。

この記事では、IF関数の基本的な使い方から、ネスト、他関数との組み合わせまで、分かりやすく紹介します。


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IF関数とは?

IF関数は、ある条件が「真(TRUE)」か「偽(FALSE)」かを判断し、それぞれの場合に返す値を指定する関数です。

書式

=IF(論理式, 真の場合, 偽の場合)

引数の説明

  • 論理式:判定したい条件
  • 真の場合:条件がTRUEのときに返す値
  • 偽の場合:条件がFALSEのときに返す値

「もし(論理式)が真(TRUE)なら〇〇、そうでなければ××」という条件分岐を作る関数です。


IF関数の使い方

例 1:合否判定

セルG3に佐藤さんの「英語の点数」が入力されています。
英語の点数が80点以上なら「合格」、それ以外は「不合格」と表示したい場合は、次のように入力します。

=IF(G3>=80,"合格","不合格")

G3>=80 が「論理式」です。→ 「G3が80以上なら真」となります。
真(TRUE)の場合は "合格"、偽(FALSE)の場合は "不合格" を表示します。

佐藤さんの英語の点数は「79点」のため、偽(FALSE)となり「不合格」が表示されました。

また、オートフィルを使うことで、残る4人の合否判定を一度に行うことができます。

例 2:在庫チェック

=IF(C3=0, "在庫切れ", "在庫あり")

→ C3が0なら「在庫切れ」、それ以外は「在庫あり」。


応用例

1. 数式を返す

「10,000円を超える商品は10%OFF、それ以外は定価のまま」といった処理も、IF関数1つで簡単に実現できます。
在庫管理や売上シートなど、アパレル店舗の価格計算を効率化したいときにとても役立ちます。

=IF(C3>10000, C3*0.9, C3)

→ 10,000円を超える場合は10%割引、それ以外はそのまま。

2. 入れ子(ネスト)を使ってランク分け

IF関数を組み合わせることで、
点数に応じて自動的に評価ランクを表示することができます。

=IF(C3>=90,"A",IF(C3>=80,"B",IF(C3>=70,"C","D")))

この式では、上から順に点数を判定していきます。

  1. C3>=90 → 90点以上なら「A」
  2. そうでなければ次の条件 C3>=80 → 80点以上なら「B」
  3. それでもなければ C3>=70 → 70点以上なら「C」
  4. いずれにも当てはまらない場合 → 「D」

→ 点数によって評価ランクを出します。


注意点

  • ダブルクオーテーション(””)で文字列を囲むのを忘れずに。
  • 入れ子のIFが多くなると読みにくくなる → SWITCH関数やIFS関数も検討。

関連関数

関数用途例
AND複数条件すべてが満たされたか判定
ORいずれか1つでも満たされればOK
ISERRORエラーが出たかを判定
COUNTIF条件付きでカウントした結果で判断

まとめ

IF関数は、Excelの中でも使用頻度が高く、初心者から上級者まで誰でも使う超定番関数です。「条件によって結果を変える」という考え方をマスターすれば、Excelの使いこなし度が一気にアップします。