Excelで数値を扱う際、見た目を整えるために小数点以下の桁数や桁区切りを指定して表示したいことがあります。そんなときに便利なのが FIXED関数 です。数値を文字列に変換し、桁数や表示形式を細かく制御できるため、レポートや帳票作成に役立ちます。本記事では、FIXED関数の使い方や活用例、注意点をわかりやすく解説します。
FIXED関数とは?
FIXED関数は、数値を指定した小数点以下の桁数で四捨五入し、文字列として返す関数です。
- 桁区切り(カンマ)の有無も指定可能
- 結果は数値ではなく文字列として返される
書式
=FIXED(数値, [小数点以下の桁数], [カンマ区切りなし])
- 数値:変換する数値やセル参照を指定
- 小数点以下の桁数(省略可):表示する小数点以下の桁数を指定。省略時は2桁
- カンマ区切りなし(省略可):TRUEでカンマを表示しない、FALSEまたは省略でカンマを表示
使用例
- 小数点以下2桁に指定
=FIXED(1234.567)
→ 結果:1,234.57
(デフォルトで小数2桁、カンマあり) - 小数点以下0桁で表示
=FIXED(1234.567, 0)
→ 結果:1,235
- カンマなしで表示
=FIXED(1234.567, 2, TRUE)
→ 結果:1234.57
- 小数点以下3桁で表示
=FIXED(1234.567, 3)
→ 結果:1,234.567
活用例
- 帳票やレポートでの数値表示
金額や統計データを指定桁数で整えて見やすく表示。 - 小数点以下の桁数を統一
分析資料やグラフ用データで桁数をそろえたいときに活用。 - 桁区切りの制御
カンマの有無を切り替えてフォーマットを調整可能。
注意点
- 結果は文字列
計算に使う場合は元の数値を利用する必要があります。 - 桁数指定は四捨五入
指定桁数に丸められるため、元の数値が変わる点に注意。 - 表示形式の変更との違い
セルの書式設定で見た目を変える場合と異なり、FIXEDは実際に文字列に変換します。
関連関数
- ROUND関数:数値を四捨五入
- TEXT関数:書式を指定して文字列に変換
- DOLLAR関数 / YEN関数:通貨形式で数値を文字列に変換
まとめ
FIXED関数は、数値を指定した小数点以下の桁数で文字列に変換し、表示形式を整えるのに便利な関数です。
- 書式:
=FIXED(数値, [小数点以下の桁数], [カンマ区切りなし])
- 小数点桁数とカンマ表示の有無を簡単に制御可能
- 帳票やレポートでの見た目調整に活用できる