Excel関数入門:DAYS360関数の使い方【360日基準で日数を計算】

通常、Excelで日数差を求めるときは =終了日-開始日 やDAYS関数を使います。
しかし、金融業界や会計処理では「1年=360日(各月30日)」とみなして日数を計算する慣習があります。
そんなときに便利なのが DAYS360関数 です。


DAYS360関数とは?

DAYS360関数は、2つの日付の差を「1年=360日、1か月=30日」とみなして日数で返す関数です。

銀行や会計システムでよく用いられる「金融日数計算」をExcel上で簡単に再現できます。


書式

=DAYS360(開始日, 終了日, [方式])
  • 開始日:基準となる日付
  • 終了日:差を計算したい日付
  • 方式(省略可):計算方式を選択
    • FALSEまたは省略 … 米国方式で日数を求める
    • TRUE … ヨーロッパ方式で日数を求める

使用例

例1:基本的な日数差(米国方式)

=DAYS360("2025/1/1", "2025/12/31")

→ 結果:360

(1年を常に360日とみなして計算)


例2:ヨーロッパ方式で計算

=DAYS360("2025/1/1", "2025/12/31", TRUE)

→ 結果:360

※開始日や終了日が月末の場合の扱いが米国方式と異なる


例3:通常の引き算との違い

="2025/1/1"-"2025/12/31" → 364日  
=DAYS("2025/12/31","2025/1/1") → 364日  
=DAYS360("2025/1/1","2025/12/31") → 360日

360日計算では1年を必ず360日とみなすため、通常のカレンダー日数とは異なる結果になります。


米国方式と欧州方式の違い

  • 米国方式
    • 月末が31日の場合、30日として扱う
    • 開始日が31日なら30日に置き換える
  • ヨーロッパ方式
    • 両方の月末を無条件で30日として扱う

この違いにより、月末を含む期間の計算結果に差が出ることがあります。


活用例

  • 利息計算(360日ベースで計算する金融商品に対応)
  • リース料や会計処理(月30日換算の制度に合わせる)
  • シミュレーション(通常のカレンダー日数とは別の基準で検証する)

注意点

  • 開始日と終了日は必ず日付形式で入力する(文字列だとエラーの可能性あり)。
  • 通常のスケジュール管理には適しません。金融・会計向けの特殊な計算に使います。
  • 結果は整数で返されます。

関連関数

関数内容
DAYS2つの日付の差を通常のカレンダー日数で計算
DATEDIF年・月・日単位で差を計算
NETWORKDAYS2つの日付間の営業日数を計算

まとめ

  • DAYS360関数は、2つの日付の差を「1年=360日」として計算する特殊な関数
  • 金融・会計の世界で使われる360日ベースのルールに対応
  • 米国方式とヨーロッパ方式の2種類がある
  • 通常の計算(日数カウント)ではなく、利息計算や金融業務のシナリオで活用