三角関数は、周期的なデータや角度を扱う際に欠かせない計算ツールです。Excelでは三角関数を簡単に扱える関数が用意されており、その中でもCOS関数は角度の余弦(コサイン)を求めるときに使われます。本記事では、COS関数の基本から活用例、注意点までをわかりやすく解説します。
COS関数とは?
COS関数は、与えられた角度の余弦(コサイン)を返す関数です。
余弦とは三角比のひとつで、直角三角形において「角度に対する隣辺 ÷ 斜辺」で表されます。
Excelでは角度をラジアン(弧度法)で指定する必要がある点に注意してください。
書式
=COS(数値)
- 数値:ラジアンで表された角度。度数法で入力する場合は、
RADIANS関数で変換してから使用します。
使用例
- 60度の余弦を求める
=COS(RADIANS(60))→ 結果:0.5 - πラジアンの余弦を求める
=COS(PI())→ 結果:-1
活用例
- 周期データの作成
COS関数を使えば、SIN関数と同様に周期的なデータを生成できます。両者を組み合わせると、より複雑な波形を作ることも可能です。=COS(ROW()/10) - 2次元座標の計算
半径rの円を描くとき、x座標はr*COS(θ)、y座標はr*SIN(θ)で表せます。Excelでθを変化させて座標を計算すると、円をグラフ化できます。
注意点
- ラジアン入力が必須
60度を=COS(60)と入力すると、60ラジアンとして扱われるため誤った値になります。必ずRADIANS関数で変換しましょう。 - 角度の単位の統一
SINやTANと組み合わせる場合は、角度をすべてラジアンに統一してください。
関連関数
- SIN関数:正弦を求める
- TAN関数:正接を求める
- ACOS関数:逆余弦を求める
- RADIANS関数:度をラジアンに変換する
- DEGREES関数:ラジアンを度に変換する
まとめ
COS関数は、Excelで角度の余弦を求めるための基本的な関数です。
- 書式は
=COS(数値) - 度数法を使う場合は
RADIANSで変換 - 円や周期データの計算に活用できる
三角関数をうまく利用すると、ビジネスだけでなく科学的な分析やシミュレーションにも役立ちます。
