Excel関数入門:COMBINA関数の使い方【組み合わせの総数を計算】

「順番は気にしないけど、同じ要素を繰り返し選んでもOKな組み合わせの数を計算したい!」
そんなときに使えるのがCOMBINA関数です。

数学の世界では「重複組み合わせ(nHr)」と呼ばれ、高校数学の応用や確率計算にも役立ちます。


COMBINA関数とは?

COMBINA関数は、重複を許して r 個を選ぶ組み合わせの数を返す関数です。
例えば「5種類の商品の中から、同じ商品を選んでもいいから3個選ぶ」といったケースで使用します。


書式

=COMBINA(n, r)
引数内容
n選択肢の総数(母集団)
r選ぶ個数(繰り返しを許したい数)

計算式(数式的な意味)

重複を許す組み合わせ(nHr)の計算式は以下の通り:

COMBINA(n, r) = (n + r - 1)! / (r! × (n - 1)!)

この式により、同じ要素を複数回選ぶ選び方を含めて順不同のパターン数を求めます。


使用例

例1:3種類のフルーツから2個を選ぶ(重複OK)

=COMBINA(3, 2)
→ 結果:6

組み合わせの内容:

  • りんご・りんご
  • りんご・バナナ
  • りんご・みかん
  • バナナ・バナナ
  • バナナ・みかん
  • みかん・みかん

順番は関係ないので、「バナナ・りんご」は「りんご・バナナ」と同じ組み合わせとしてカウントされます。


COMBINA関数とCOMBIN関数の違い

比較項目COMBINCOMBINA
重複の可否❌ 重複不可✅ 重複OK
計算式nCr = n! / (r! × (n – r)!)(n + r – 1)! / (r! × (n – 1)!)
例(n=3, r=2)3通り(AB, AC, BC)6通り(AA, AB, AC, BB, BC, CC)

よくある活用シーン

  • 商品セットのバリエーション(同じものを複数含んでもよい場合)
  • 抽選券の組み合わせ(同じ番号を何枚でも引けるとき)
  • スイーツやドリンクなど、選択肢に重複があるパターンの試算
  • パスワード生成の組み合わせ数の予測(ただし順番を考慮しない場合)

注意点

  • nr負の値や文字列を入れると #NUM! または #VALUE! エラーになります
  • 引数が小数の場合は整数に切り捨てられる
  • 計算結果は 必ず整数

まとめ

  • COMBINA関数は、重複を許す組み合わせ(nHr) を求めたいときに使う関数
  • 順番を考慮せず、同じものを複数選んでもOKなケースに最適
  • 通常の組み合わせ(重複なし)はCOMBIN関数を使おう