複数の中から、順番を気にせず選ぶ方法(組み合わせ)の数を求めたいときに便利なのがCOMBIN関数です。
数学でいう 「組み合わせ(Combination)」 を簡単に求めることができるため、確率計算や選び方のバリエーションを調べたいときに重宝します。
COMBIN関数とは?
COMBIN関数は、n個のアイテムからr個を選ぶ組み合わせの総数(nCr)を計算する関数です。
これは高校数学で学ぶ「組み合わせ」に相当します。
書式
=COMBIN(数値1, 数値2)
引数 | 内容 |
---|---|
数値1 (n) | 全体の個数(母集団) |
数値2 (r) | 選ぶ個数(部分集合の要素数) |
計算式の中身
組み合わせの数は、次のような数式で表されます:
nCr = n! / (r! × (n - r)!)
つまり、順番を考慮せずに r 個を選ぶすべての方法の数です。
使用例
例1:10人の中から3人を選ぶ
=COMBIN(10, 3)
→ 120
これは「10人の中から3人を選ぶ方法は全部で120通りある」という意味になります。
順番は考慮しません(AさんBさんCさんの並びは1通りとカウント)。
活用例
- 抽選やくじの当選パターン計算
- グループ分けの組み合わせ
- 統計や確率の分析
- 商品セットの組み合わせパターンの算出
注意点
- 両方の引数は 正の整数でなければなりません
r > n
の場合は#NUM!
エラー- 小数は自動的に切り捨てて整数として扱われます
- 結果は 常に整数
COMBIN関数とPERMUT関数の違い
関数 | 内容 | 順番 | 例(n=4, r=2) |
---|---|---|---|
COMBIN | 組み合わせ | 順番なし | 6通り(AB, AC, AD, BC, BD, CD) |
PERMUT | 順列 | 順番あり | 12通り(AB, BA, AC, CA…) |
関連関数
関数 | 役割 |
---|---|
PERMUT | 順列(順番を考慮した並び) |
PERMUTATIONA | 重複ありの順列 |
COMBINA | 重複ありの組み合わせ(nHr) |
FACT | 階乗(n!)の計算 |
まとめ
- COMBIN関数は、順番を気にしない選び方の総数を求める関数
- 抽選やグループ作り、確率の基礎計算などで活用できる
- 数学の組み合わせ公式 nCr をExcel上で簡単に実現