カプセル化とは
カプセル化は、内部の仕組みやデータを外から直接触れないように包み、あらかじめ用意した窓口だけを通して使わせる考え方です。ソフトウェア設計やネットワーク通信など、複数の分野で基礎となる設計原則として用いられます。
オブジェクト指向では、関連するデータとその扱い方(メソッド)をひとつのオブジェクトにまとめ、データは原則として内部からのみ読み書きします。外部のコードは公開されたメソッドを呼び出して利用します。こうすることで、変更の影響範囲を狭めやすくなり、想定外の書き換えや不整合を防げます。結果として、保守や拡張がしやすくなります。
通信分野でのカプセル化は、下位のプロトコル枠の「ペイロード」に上位のプロトコルのデータ単位を入れ子にして運ぶ仕組みを指します。各層は自分の役割に集中でき、相互の詳細を意識せずに連携できます。たとえば、イーサネットの枠にIP、IPの中にTCP、さらにその中にHTTPメッセージが収まり、階層的に伝送されます。
まとめると、カプセル化は「境界を定め、窓口を限定する」ことで複雑さを抑え、信頼性と変更耐性を高めるための基本手法です。

