カニバリゼーションとは
カニバリゼーションとは、マーケティングで新しく投入した自社の製品や店舗、サービスが、既存の自社品の売上や利用を奪ってしまう現象を指す。日本語では「共食い」とも呼ばれる。市場規模や顧客の予算は急に増えにくいため、似た価値を持つ選択肢が並ぶと、社内でシェアを取り合い、全体の売上や利益が伸びにくくなる。
たとえば同一商圏に同じ会社の店舗を増やして顧客を分散させてしまうケース、新製品が既存品と機能や価格が近く移行が起きるケース、似通った商品を多数並べて一つ一つが埋もれるケースなどが典型例である。デジタルでも、類似プランやアプリ機能の重複が利用者を奪い合うことがある。
仕組みとしては、同一ターゲットに対し差別化が弱いと需要が分割される。対策は、用途や価格帯の明確な棲み分け、販売チャネルやプロモーションの役割設計、発売時期の調整などが有効だ。一方で、旧製品を置き換える目的で意図的に起こす戦略もある。目的と指標を定め、全社の価値最大化につなげることが重要である。カニバリゼーションは、商品の並べ方を問い直し、無駄な食い合いを避けて成長機会を確保するための視点である。

