キャズムとは
キャズムは、イノベーションが普及する途中に立ちはだかる「深い溝」を指す言葉です。新製品や新サービスは、イノベーターやアーリーアダプターが中心の初期市場では受け入れられても、アーリーマジョリティ以降が多いメイン市場へ広がる段階で伸び悩むことが少なくありません。この越えにくい境目を比喩的に表したのがキャズムです。
初期市場の利用者は新しさや可能性を重視し、未完成さやリスクにも寛容です。一方、メイン市場の利用者は実績、使いやすさ、価格、サポートといった現実的な価値を求めます。この価値観の差が溝を生み、初期の成功だけではその先に届かない原因となります。
キャズムを意識すると、単なる技術力や機能の優位性だけでなく、導入のしやすさ、運用支援、事例の提示など、メイン市場が安心して採用できる条件を整える重要性が明確になります。つまり、キャズムは普及の転換点を示す概念であり、戦略と製品づくりの焦点を初期市場からメイン市場へ切り替える判断の拠り所となります。

