Excel関数入門:IFNA関数の使い方【#N/Aエラーを置き換える】

Excelを使っていると、計算結果が#N/Aというエラーになることがあります。
例えば、VLOOKUP関数で検索値が見つからなかったときなどです。
そんなときに便利なのが IFNA関数 です。


IFNA関数とは?

IFNA関数は、数式の結果が #N/A エラーのときに指定した値を返す関数です。
それ以外の結果(数値・文字列・他のエラー)なら、そのまま返します。

#N/A エラーとは

Excelで#N/A(Not Available)エラーが出るのは、「その値が見つからない」や「答えが存在しない」 という意味です。

例:

  • VLOOKUPやHLOOKUP
    検索値が範囲に存在しないとき
    → 例:=VLOOKUP("東京", A2:B10, 2, FALSE) で「東京」がA列にない場合
  • MATCH関数
    探しているデータがセル範囲にないとき

書式

=IFNA(値, エラー時の値)
  • :計算したい数式やセル参照
  • エラー時の値:もし結果が#N/Aエラーになったときに返す値

使用例

例1:VLOOKUPと組み合わせる

=IFNA(VLOOKUP(A2, $D$2:$E$10, 2, FALSE), "該当なし")
  • A2の値が検索範囲にない場合 → 「該当なし」と表示
  • 見つかった場合 → 通常の検索結果を表示

例2:MATCH関数で検索

=IFNA(MATCH("東京", A2:A10, 0), "見つかりません")
  • A2:A10に「東京」がないとき → 「見つかりません」と表示

活用例

  • VLOOKUP・MATCHの検索結果に「該当なし」と表示する
  • グラフ用データでエラーを文字列に置き換えて表示崩れを防ぐ
  • 入力チェックに使う(指定範囲に存在しないデータを検知してメッセージを返す)

IFNAとIFERRORの違い

関数対象となるエラー
IFNA#N/A だけを対象
IFERRORすべてのエラーを対象

👉 「N/Aだけ処理したい」ならIFNA関数、
👉 「どんなエラーも処理したい」ならIFERROR関数を使いましょう。


注意点

  • #N/A以外のエラー(#VALUE!、#DIV/0!など)は処理できない。
  • #N/Aを「データが存在しない」サインとして扱う場面で特に便利。

まとめ

  • IFNA関数は、数式の結果が#N/Aになるときに別の値を返す関数
  • VLOOKUP関数やMATCH関数で検索結果が見つからないときに役立つ
  • IFERROR関数との違いを理解して使い分けると、より柔軟にエラー処理ができる