MROUND関数
は、指定した倍数の最も近い値に数値を丸める関数です。たとえば、「100の倍数に丸める」「0.5単位で処理」など、端数処理に幅広く使えます。
MROUND関数の書式
=MROUND(数値, 基準値)
引数の説明:
引数 | 内容 |
---|---|
数値 | 丸めたい元の数値 |
基準値 | 丸める倍数(例:10、0.5、100など) |
基本的な使い方
例1:10の倍数に丸める
=MROUND(27, 10) → 30
→ 27は10の倍数で一番近い30に丸められます。
例2:0.5単位に丸める
=MROUND(2.3, 0.5) → 2.5
→ 2.3は0.5の倍数で一番近い2.5になります。
注意点
- 数値と基準値の符号が異なるとエラー(#NUM!)になります。
- 例:
=MROUND(10, 5)
→ OK=MROUND(-10, -5)
→ OK=MROUND(-10, 5)
→ #NUM!=MROUND(10, -5)
→ #NUM!
- 例:
- 整数・小数ともに使用可能。
→ 通貨や時間、ロット単位の処理などに便利。
他の関数との比較
関数 | 特徴 | 使用例 |
---|---|---|
ROUND | 四捨五入 | =ROUND(2.6, 0) → 3 |
ROUNDDOWN | 指定桁数で常に切り捨て | =ROUNDDOWN(2.9, 0) → 2 |
ROUNDUP | 指定桁数で常に切り上げ | =ROUNDUP(2.1, 0) → 3 |
MROUND | 指定した倍数に最も近い数に丸める | =MROUND(47, 10) → 50 |
MROUNDの活用シーン
- 価格の丸め処理(100円単位)
=MROUND(A2, 100)
- 在庫管理(10個単位での発注)
=MROUND(B2, 10)
- 時間を5分単位で丸める(例:出退勤記録)
=MROUND(8.12, 0.0833) → 8.10(※0.0833 ≒ 5分)
まとめ
MROUND関数
は、指定した倍数に一番近い値に丸めたいときに非常に便利。- 四捨五入だけでは実現できない単位制御に活用できる。
- 正の数・負の数どちらにも使用できるが、符号の不一致には注意。