Excelでは、数の表現方法を変換できる「進数変換関数」が複数用意されています。
その中でも BIN2DEC関数 は、2進数(0と1だけで表す数)を10進数に変換 するための関数です。
たとえば、2進数の「1010」は10進数では「10」になります。プログラミングの基礎理解や、システムデータの変換に役立つ関数です。
BIN2DEC関数とは?
BIN2DEC関数 は、2進数で表された数を 10進数(私たちが普段使う数) に変換する関数です。
2進数はコンピューターの世界で基本となる数の表し方で、この関数を使えば「0と1の列」を簡単に通常の数値に直すことができます。
書式
=BIN2DEC(数値)
引数の説明
- 数値:変換したい2進数を文字列または数値として指定します。
使用例①:2進数を10進数に変換する
| A列(2進数) | 結果 |
|---|---|
| 1010 | 10 |
| 1111 | 15 |
| 100000 | 32 |
2進数の「1010」は、
1×2³ + 0×2² + 1×2¹ + 0×2⁰ = 10
となり、結果は 10 になります。
Excelが自動で計算してくれるため、進数の仕組みを知らなくても簡単に変換できます。
使用例②:負の2進数を変換する
| A列(2進数) | 結果 |
|---|---|
| 1111111111 | -1 |
| 1111111011 | -5 |
Excelでは、2進数の最初のビットを「符号ビット」として扱います。
このため、先頭が1の値は負の数として認識され、内部的に 2の補数(符号付きの2進数) で計算されます。
注意点
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 入力できるのは10ビットまで | それ以上は #NUM! エラーになります。 |
| 小数は使えない | BIN2DECは整数のみ対応です。 |
| 結果は数値として返される | 他の計算にもそのまま利用できます。 |
関連関数
| 関数 | 説明 |
|---|---|
| DEC2BIN | 10進数を2進数に変換する |
| BIN2OCT | 2進数を8進数に変換する |
| BIN2HEX | 2進数を16進数に変換する |
| DECIMAL | 文字列で表された任意の進数を10進数に変換する |
まとめ
BIN2DEC関数 は、Excelで 2進数を10進数に変換できる便利な関数 です。
コンピューターで扱うデータを人間にわかりやすい形に直したり、数値の基礎を学ぶ教材としても使えます。
2進数・8進数・16進数の変換を理解する第一歩として、BIN2DEC関数 はぜひ覚えておきたい関数です。
