Excelで平均値を求めるとき、データに極端に大きい値や小さい値(外れ値)が含まれていると、通常の平均では結果が歪んでしまうことがあります。そんなときに便利なのが TRIMMEAN関数 です。TRIMMEAN関数を使えば、指定した割合だけ外れ値を除外し、残りのデータで平均を計算することができます。
TRIMMEAN関数とは?
TRIMMEAN関数は、データ範囲から両端の一定割合のデータを除外し、残りのデータの平均を返す関数です。
- データの上下両端から均等にデータを削除
- 指定する割合は全データ数に対する割合で指定
- 統計や品質管理の分野でよく利用されます
書式
=TRIMMEAN(配列, 削除割合)
引数
- 配列:平均を求めるデータの範囲
- 削除割合:データの上下両端から除外する割合(0〜1の小数で指定)
全体で 10 個のデータがあり、削除割合に 0.2 を指定した場合、10 × 0.2 = 2 となり、上位から 1 個、下位から 1 個の合計 2 個のデータが除外されます。
使用例
- 上下5%を除外して平均を求める
=TRIMMEAN(A1:A20, 0.1)
→ A1:A20 のデータから上下5%ずつを削除し、残りの90%で平均を求めます。 - 上下10%を除外する場合
=TRIMMEAN(A1:A100, 0.2)
→ 上下10%ずつを削除して平均を計算します。
活用例
- テストの平均点計算で、極端に高得点や低得点を除外する場合
- 製品検査データで外れ値を除外して平均値を求める場合
- 統計分析や品質管理のデータ処理
注意点
- 削除割合は0〜1で指定
0.2と指定すると20%が削除されます。 - 削除割合が大きいとデータが残らないことがある
全体のデータ数を考慮して割合を設定する必要があります。 - 削除は上下から均等に行われる
上端と下端から同じ割合のデータが削除されます。
関連関数
関数名 | 内容 |
---|---|
AVERAGE関数 | 通常の平均を求める |
AVERAGEA関数 | 文字列や論理値も含む平均 |
AVERAGEIF関数 | 条件付きの平均を求める |
AVERAGEIFS関数 | 複数条件付きの平均を求める |
まとめ
TRIMMEAN関数は、データの両端から指定した割合のデータを削除して平均を求めることで、外れ値の影響を除いた平均値を計算できる便利な関数です。品質管理や統計処理で外れ値を除外した平均を求めたいときに非常に有効です。