Excel関数入門:TAN関数の使い方【正接を求める】

三角関数は、角度や周期データの計算に欠かせない便利なツールです。Excelでは三角関数を簡単に扱える関数が揃っており、その中でもTAN関数は角度の正接(タンジェント)を求めるときに使います。本記事では、TAN関数の基本から活用例、注意点までを解説します。


TAN関数とは?

TAN関数は、与えられた角度の正接(タンジェント)を返す関数です。
正接とは三角比のひとつで、直角三角形において「角度に対する対辺 ÷ 隣辺」で表されます。
Excelでは角度をラジアン(弧度法)で指定する必要がある点に注意してください。


書式

=TAN(数値)
  • 数値:ラジアンで表された角度。度数法で入力する場合はRADIANS関数で変換する必要があります。

使用例

  1. 45度の正接を求める =TAN(RADIANS(45)) → 結果:1
  2. 30度の正接を求める =TAN(RADIANS(30)) → 結果:0.57735(およそ√3/3)

活用例

  • 傾きの計算
    直線の傾きを角度から求めたいときに使えます。例えば、30度の傾きを持つ直線の傾きは=TAN(RADIANS(30))で計算可能です。
  • 三角関数グラフの作成
    TAN関数を使ってデータを並べ、グラフ化すると、特徴的な漸近線を持つタンジェント曲線を描くことができます。

注意点

  1. ラジアン入力が必要
    45度を直接=TAN(45)と入力すると、45ラジアンとして扱われ、誤った値が返ります。必ずRADIANS関数で変換しましょう。
  2. 定義されない値がある
    TAN(90度)TAN(270度)など、一部の角度では結果が定義されません(Excelではエラー値#NUM!が返ります)。これは、余弦が0になる角度で割り算が不可能になるためです。

関連関数

  • SIN関数:正弦を求める
  • COS関数:余弦を求める
  • ATAN関数:逆正接を求める
  • RADIANS関数:度をラジアンに変換する
  • DEGREES関数:ラジアンを度に変換する

まとめ

TAN関数は、Excelで角度の正接を求めるための関数です。

  • 書式は =TAN(数値)
  • 度数法を使う場合は必ずRADIANSで変換
  • 傾きの計算やグラフ作成に役立つ
  • 90度や270度など、一部の角度ではエラーになる

三角関数の理解を深めると、Excelでより高度な数値計算やシミュレーションが可能になります。