Excel関数入門:POWER関数【べき乗を計算する】

Excelで「2の3乗」「5の2乗」など、数の累乗(べき乗)を計算したいときに便利なのが POWER関数 です。
指数計算をシンプルに記述できるため、統計や数学の計算だけでなく、業務計算にも役立ちます。


POWER関数とは?

POWER関数は、指定した数値を指定した指数で累乗した結果を返す関数です。
数式で書くと:

POWER(数値, 指数) = 数値 ^ 指数

書式

=POWER(数値, 指数)
  • 数値:累乗の基数(セル参照や直接数値)
  • 指数:累乗の指数(2乗、3乗などを指定)

使用例

例1:基本的な累乗

=POWER(2, 3)

→ 2の3乗(2×2×2)= 8


例2:平方根を求める

=POWER(16, 0.5)

→ √16 = 4


例3:逆数を求める

=POWER(5, -1)

→ 1/5 = 0.2


例4:セル参照で使う

セルA1=3, B1=4 の場合:

=POWER(A1, B1)

→ 3^4 = 81


活用例

  • 統計や数学の計算
    標準偏差、分散、回帰分析などで累乗を利用。
  • 金融計算
    複利計算や将来価値(FV)計算に使える。
  • 工学・物理
    エネルギーや電力計算など、n乗を求める計算に便利。

注意点

  • 指数に小数を指定すると「累乗根(平方根・立方根など)」を計算可能。
  • 負の数を分数指数で計算すると #NUM! エラーになる場合がある。
    例:POWER(-4, 0.5)(負の数の平方根は実数では存在しない)
  • ^ 演算子でも同じ計算ができる(例:=2^3 → 8)が、関数の方が読みやすい場面もある。

関連関数

関数内容
SQRT平方根を返す(=POWER(数値,0.5) と同じ)
SQRTPI(数値×π) の平方根を返す
EXPe のべき乗(自然指数関数)を返す

まとめ

  • POWER関数基数のべき乗を求める関数
  • 平方根や逆数など、小数や負の指数も扱える
  • 数学・統計・金融など幅広い計算で役立つ
  • ^ 演算子と同じだが、関数の方が式を理解しやすい