Excel関数入門:PERMUT関数の使い方【順列の数を計算】

何通りの並べ方ができるのか?
そんな「順列」の計算が必要なときに便利なのがPERMUT関数です。

たとえば、10人の中から3人を選んで順番に並べる場合の組み合わせ数をすばやく求められます。


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PERMUT関数とは?

PERMUT関数は、n個の中からr個を選んで並べる順列の数(nPr) を返します。


書式

=PERMUT(数値1, 数値2)
引数説明
数値1全体の個数(n)
数値2選ぶ個数(r)

基本的な使い方

例1:10人から3人を選んで並べる順列数を求める

=PERMUT(10, 3)
→ 720

計算式:10 × 9 × 8 = 720(10P3)


活用シーン

1. 抽選や席順のバリエーション計算

例:8人の参加者から2人を選んで順に発表する場合のパターン数

=PERMUT(8, 2) → 56

2. プログラムや数学の基礎演習に

  • パスワードの並べ方
  • トーナメントの組み合わせ
  • 並べ替えの検証処理

注意点

  • 数値1(n)は0以上の整数でなければならない
  • 数値2(r)が 数値1 より大きいと 0 を返す
  • 小数は自動的に切り捨てられる(例:PERMUT(5.9, 2.3)PERMUT(5, 2)

関連関数との違い

関数意味計算対象
PERMUT順列(並べ方、順番あり)nPr = n! / (n – r)!
COMBIN組み合わせ(順番なし)nCr = n! / (r!(n – r)!)
FACT階乗(n!)n × (n – 1) × … × 1

応用:PERMUTとFACT関数で手計算式に変換

=FACT(n)/FACT(n - r)

例:

=FACT(10)/FACT(7) → 720

これは PERMUT(10, 3) と同じ結果です。


まとめ

  • PERMUT関数は、順序ありで選ぶ並べ方(順列)の数を求めるExcel関数
  • 組み合わせとの違いを理解しておくと便利
  • 抽選、並び替え、暗証番号、トーナメント構成など様々な場面で活用できる