Excel関数入門:LOG関数の使い方【任意の底の対数を計算する】

数学や統計の計算でよく登場する「対数」。
Excelでは、対数を計算するために LOG関数 を使います。
特に「任意の底」を指定できるため、幅広い分野で活用可能です。


LOG関数とは?

LOG関数は、指定した数値の対数を任意の底(基数)で返す関数です。

数式で表すと:

LOG(数値, 底) = log_底(数値)

書式

=LOG(数値, [底])
  • 数値:対数を求めたい正の数
  • :対数の基数(省略すると「10」になる)

使用例

例1:常用対数(底=10)

=LOG(100)

→ log10(100) = 2


例2:任意の底を指定

=LOG(8,2)

→ log2(8) = 3 (2^3=8)


例3:セル参照を使う

セルA1に「256」、B1に「2」が入力されているとき:

=LOG(A1,B1)

→ log2(256) = 8


活用例

  • 統計学
    対数変換でデータのばらつきを均一化。
  • 情報理論
    2進対数(log2)を使って情報量(ビット数)を計算。
  • 金融計算
    対数リターンや成長率の計算に利用。

注意点

  • 数値は必ず 正の数 でなければならない。
    → 0以下の数値を指定すると #NUM! エラーになる。
  • 底は 正の数かつ1以外 でなければならない。
  • 底を省略すると自動的に「10」(常用対数)が使われる。

関連関数

関数内容
LN自然対数(底eの対数)を返す
EXPeのべき乗(指数関数)を返す
POWER任意の底と指数でべき乗を計算する

まとめ

  • LOG関数任意の底で対数を計算する関数
  • 底を省略すれば常用対数(log10)が計算できる
  • 数学・統計・金融・情報理論など幅広い場面で活用可能