Excelでは、セルの内容が数値なのか文字列なのかを判定することで、入力チェックや条件分岐を正しく行うことができます。文字列を判定する関数として ISTEXT関数 がある一方、逆に「文字列でないもの」を判定したいときに便利なのが ISNONTEXT関数 です。本記事では、ISNONTEXT関数の基本的な使い方と活用例を解説します。
ISNONTEXT関数とは?
ISNONTEXT関数は、指定したセルや値が「文字列ではない」かどうかを判定し、TRUE または FALSE を返す関数です。
- 値が文字列以外(数値、日付、エラー、論理値など) →
TRUE
- 値が文字列(文字、記号、空文字列
""
を含む) →FALSE
書式
=ISNONTEXT(値)
- 値:判定対象となるセル参照や値を指定します。
使用例
- 数値を判定する
=ISNONTEXT(100)
→ 結果:TRUE - 文字列を判定する
=ISNONTEXT("ABC")
→ 結果:FALSE - セル参照を判定する
=ISNONTEXT(A1)
→ A1が数値ならTRUE、文字列ならFALSE - 空文字列の判定
=ISNONTEXT("")
→ 結果:FALSE(空文字は文字列として扱われる) - 空白セルの判定
=ISNONTEXT(B1)
→ B1が完全に空白ならTRUE
活用例
- 入力チェック
顧客番号など「数値のみ入力すべきセル」に文字列が入っていないか確認できます。=IF(ISNONTEXT(A1), "OK", "文字が入力されています")
- 数値演算と組み合わせ
データが数値のときだけ計算処理を行いたい場合に活用できます。 - データ分類
文字列と数値を分類し、入力ミスを発見しやすくすることが可能です。
注意点
- 空文字
""
は文字列と判定
数式が""
を返している場合は、ISNONTEXTはFALSEになります。
→ 「見た目は空白だけど中身は文字列」という状態に注意。 - 空白セルはTRUE
完全に未入力のセルは「非文字列」とみなされるためTRUEになります。 - 日付もTRUEになる
Excelの日付は内部的に数値(シリアル値)なので、ISNONTEXTではTRUEを返します。
関連関数
- ISTEXT関数:文字列かどうかを判定
- ISNUMBER関数:数値かどうかを判定
- ISBLANK関数:空白セルかどうかを判定
- TYPE関数:セルのデータ型を数値コードで返す
まとめ
ISNONTEXT関数は、セルの内容が「文字列以外」であるかを判定できる関数です。
- 書式:
=ISNONTEXT(値)
- 数値や日付、空白セル → TRUE
- 文字列や空文字列 → FALSE
- 入力チェックやデータ分類に便利