Excelには、数の表現(進数)を簡単に変換できる関数が多数用意されています。
その中でも HEX2BIN関数 は、16進数(0〜9とA〜Fで表す数)を2進数(0と1で表す数)に変換する関数です。
HEX2BIN関数とは?
HEX2BIN関数 は、16進数を2進数に変換する関数です。
16進数は「0〜9」と「A〜F」で構成され、A〜F はそれぞれ 10〜15 を表します。
書式
=HEX2BIN(数値, [桁数])
引数の説明
- 数値:変換したい16進数を文字列または数値で指定します。
- 桁数(省略可):結果の2進数の桁数を指定します。足りない場合は 先頭に0を追加して桁を揃えます。
使用例①:16進数を2進数に変換する
| A列(16進数) | 結果(2進数) |
|---|---|
| F | 1111 |
| 1A | 11010 |
| 2F | 101111 |
「F(16進)」は10進で15、2進数では「1111」。
「1A(16進)」は 1×16 + 10 = 26(10進)で、2進数では「11010」となります。
使用例②:桁数を指定してゼロ埋めする
| A列(16進数) | 結果 |
|---|---|
| F | 00001111 |
| 1A | 00011010 |
| 2F | 00101111 |
桁数を指定すると、出力結果がその桁数に合わせて整形されます。
「00011010」のようにゼロ埋めされるので、コードや識別番号を桁揃えしたい場合に便利です。
使用例③:負の値を変換する
| A列(16進数) | 結果 |
|---|---|
| FFFFFFFFFF | 1111111111 |
| FFFFFFFFFB | 1111111011 |
16進数の 先頭が「F」から始まる場合、内部的には最上位ビット(左端)が 1 になっており、Excelではそれを 負の数(符号付き2の補数表現) として扱います。
「FFFFFFFFFB」は、実際には「-5」を意味します。
注意点
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 入力できるのは10桁まで | それ以上の桁を入力すると #NUM! エラーになります。 |
| A〜Fは大文字・小文字どちらでもOK | Excelは自動的に認識します。 |
| 小数や文字列には非対応 | 整数のみ変換可能です。 |
関連関数
| 関数 | 説明 |
|---|---|
| HEX2DEC | 16進数を10進数に変換する |
| HEX2OCT | 16進数を8進数に変換する |
| DEC2HEX | 10進数を16進数に変換する |
| BIN2HEX | 2進数を16進数に変換する |
まとめ
HEX2BIN関数 は、Excelで 16進数を2進数に変換する関数 です。
2進数・8進数・16進数はすべてコンピューターの内部表現と関係があり、
これらの変換を理解すると、データ処理やプログラムの動作をより深く理解できます。
