FLOOR.MATH
関数は、Excelで数値を指定した倍数の切り捨てに使われる関数です。特に正負の数や倍数に対応した柔軟な丸め処理が可能で、数値処理やビジネス用途に非常に便利です。
FLOOR.MATH関数とは?
書式
=FLOOR.MATH(数値, [基準値], [モード])
引数の意味
引数 | 説明 |
---|---|
数値 | 丸めたい数値。正負どちらでも可 |
基準値 | (省略可)切り捨てたい倍数。既定値は1 |
モード | (省略可)負の数の丸め方向を制御(既定値は0) |
基本的な使い方
例1:整数への切り捨て
=FLOOR.MATH(7.8) → 7
例2:5の倍数に切り捨て
=FLOOR.MATH(17, 5) → 15
例3:負の数を正方向へ切り捨て
=FLOOR.MATH(-7.8) → -8
=FLOOR.MATH(-7.8, 1, 1) → -7
モード
を1
にすると、負の数は0方向へ切り捨て(TRUNC関数やROUNDDOWNと似た挙動)になります。
活用例
1. 商品価格の切り下げ処理
=FLOOR.MATH(2480, 100) → 2400
2. 時間の15分単位丸め
=FLOOR.MATH(8.95, 0.25) → 8.75
3. 負の数の処理(在庫数などで)
=FLOOR.MATH(-6.4, 1, 1) → -6
注意点
FLOOR.MATH
関数はExcel 2013以降で使用可能です。モード
の指定を誤ると意図しない丸めになることがあります。- 負の数の処理には必ず
モード
の指定を確認しましょう。
まとめ
FLOOR.MATH
関数は、数値の切り捨て処理に柔軟に対応できる万能型関数です。
特に基準値とモードを使いこなすことで、ビジネスロジックや表計算の精度がアップします。